【酒蔵社長に聞いた】花酵母でできる日本酒とは?花酵母の特徴・種類・醸造元まで徹底解説

【酒蔵社長・杜氏直伝】花酵母で造った日本酒とは?

日本酒にはいろんな種類があり、その日の気分で選べる楽しみがありますよね。「普段と違った日本酒を飲みたい!」「珍しい日本酒があれば飲んでみたい」という時も。でも、どんなものがあるのかわからない、と感じる方も多いのではないでしょうか?

実は、わたくし筆者まっすーも、かつてはその一人でありました…。

そこで、意を決して酒蔵社長に直接聞いてしまおう!と、佐賀県みやき町天吹酒造の木下社長にいろいろとお話を伺ってみました。木下社長は、かくも有名な希少性の高い花酵母を使った日本酒酒蔵の第一人者ともいうべき方なのです!

そんなご本人から直々にご説明いただけるなんて、とてもすごいことなんです。

今回は、「花酵母とは何か」「花酵母で造った日本酒の特徴」など、花酵母について詳しく教えていただきました。花酵母酒の種類はたくさんあります。この記事を見れば、きっと花酵母酒の虜になるはずですよ♪

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酵母とは

日本酒造りにおける「酵母」のはたらきとは?酵母の役割と種類について | 酒みづき【沢の鶴公式】

https://www.sawanotsuru.co.jp/site/nihonshu-columm/knowledge/nihonshu-yeast/

 

日本酒をトコトン知るなら酵母から!酵母は酒造りに欠かせないとても大事なものです。まずは、日本酒ができるまでの流れと酵母の役割を抑えておきましょう!

 

日本酒が実際にどんな流れで造られているのか、気になりますよね。大きく分けると8つの工程で作業が進められています。その流れを具体的に見てみましょう。

工程 作業 説明
1 精米 日本酒専用の米「酒米」を使用し、米の不要な部分を削ります。
2 洗米 精米した米をきれいに洗い、米に吸水させます。
3 蒸す 麹菌が作用しやすいように米を蒸します。
4 製麹(せいぎく) 蒸米に麹菌を振りかけて繁殖させます。
5 酒母(しゅぼ)造り 麹に蒸米と酵母を加えて発酵させて、日本酒を醸造するための土台となる液体「酒母」を作ります。
6 仕込み 「もろみ造り」とも呼ばれる酒母を大きなタンクに移す工程。蒸米・麹・水を別々に3回に分けて加えます。この工程は一般的に「三段仕込み」とも呼ばれます。約1ヶ月かけて発酵すると「もろみ」になります。
7 搾り・ろ過・火入れ もろみに圧力をかけて水分(日本酒)と固形物(酒粕)に分けます。これを「搾り」と言います。そして「ろ過」で不純物を取り除きます。「火入れ」で65℃程度の低温殺菌をし、同時に酵母の活動を止めてクリアな日本酒に仕上げます。
8 貯蔵 タンクの中で出荷までの期間、じっくりと時間をかけて熟成させます。

 

 

酵母の役割

酵母は数多くの種類があり、発酵過程になくてはならないものです。味噌やチーズ、パンなど活躍の場が広くある酵母ですが、日本酒造りに用いられる酵母は「清酒酵母」と言い、その種類もさまざまです。

清酒酵母の大きな役割は2つ。日本酒に欠かせない大事なものを生み出すことで、それは「アルコール」と「香り」です。

「麹」が米のデンプン質をブドウ糖に変え、「酵母」がそのブドウ糖を栄養分にして、アルコールに変化させます。そして、このアルコール発酵の過程で、酵母から香気成分が生み出され、その結果として、日本酒ならではの甘く華やかな香りが引き出されるのです。

酵母の成分はそれぞれ異なるため、どの酵母を使用するかによって香りや味が決まると言っても過言ではありません。そのため、酵母選びはとても重要なポイントになります。

 

花酵母とは

天吹のこだわり | 天吹酒造

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画期的な発想から生み出されたのが花酵母。その存在感と魅力にまつわる秘密をご紹介しましょう!

 

一般的に多くの酒蔵では、酒のもろみから分離された清酒酵母が使われています。そんな中、花酵母が生まれたのは、東京農業大学短期大学部の酒類学研究室から。研究室の中田久保教授が、長年の研究を経て、自然界に着目したことがきっかけです。

中田教授は、自然界から新しい清酒酵母を分離する方法を確立。しかも、数知れない多くの生物が存在する自然界の中でも、花に注目したのです。この時、花を使用し、芳香を醸し出す個性豊かな酵母の分離に成功したことは、まさに日本酒の香味を引き出す天然の酵母として理にかなったものでした。

 

花酵母の種類

日本酒の香りと密接な関わりを持つ酵母。その中でも、花酵母のみなもととなる花の種類はさまざまです。その一例だけでも、以下のようにたくさんあります。

酵母 特徴
シャクナゲ 甘い香りとしっかりとした味わいは、まるでバナナのよう
イチゴ フレッシュな酸味とキレのある後味
ヒマワリ 清涼感のある爽快な風味
サクラ 芳醇で上品な香りとスッキリとした口当たり
ナデシコ 果実酒のようなフルーティさと芳醇な味わい
リンゴ リンゴの香りが漂い、酸味と奥行きのある味わい
カーネーション 柔らかく爽やかな香味でさっぱりとした印象を持たせる味わい
コスモス キレが加わった特徴的な香味
ツツジ 甘みがありながらも、さっぱりとした後味
アベリア 甘くみずみずしい香り、後味のキレの良さ
カトレア 重厚感のある味わいと優美な香り
マリーゴールド 上品な香りとキレのある味わい
ベゴニア 重厚さとフルーティさの調和がとれた味わい
蔓薔薇酵母(ツルバラ) インパクトのある風味でありながらも、柔らかく爽やかな香り
月下美人 のど越しが爽やかで、シャープな酸味
日々草 口当たりが滑らかで飽きのこない味わい

 

「花酵母」という名前から、花の香りが漂うような印象を持ちますよね。実際のところは、どうなのでしょうか?

実は、花酵母はイチゴやリンゴの花のように果実が実るものは、その香りが伝わることもありますが、基本的に、花酵母のもととなった花自体の香りを全面に感じることはあまりないようです。

花酵母は、その日本酒の香りや味わい、口当たりなどの個性を際立たせるための存在なので、原材料や製造方法によって、日本酒の香りや味わいは変化します。

さらに花酵母の種類はたくさんありますので、その香りや味わいは多様です。重厚感のある香りから軽快な香り、さらには馨しい華やかな香りなど、豊富に楽しめるうえ、後味や口当たりなどの飲み心地もたくさんあり、個性も豊かに揃っています。

これほどまでに多くの種類があれば、自分好みの味を探してみる楽しさも味わえますね♪

 

花酵母を使っている日本酒醸造場一覧

 

全国には花酵母を使ったお酒がたくさんあります!全国の日本酒醸造場とお酒の特徴をご紹介します。

 

引用元:東京農業大学花酵母研究会

 

北海道
該当する蔵はありません。

 

東 北
奥の松酒造(株) 日本酒 福島 ナデシコ酵母仕込み「甘口純米」
(株)六歌仙 日本酒 山形 六歌仙・山法師・手間暇・ひととき
天寿酒造(株) 日本酒 秋田 純米大吟醸「鳥海山」(撫子酵母)
秋田酒類製造(株) 日本酒 秋田
廣田酒造店 日本酒 岩手

 

関 東
晴雲酒造(株) 日本酒 埼玉 「金勝山」 本醸造 撫子酵母仕込
来福酒造(株) 日本酒 茨城 「来福」 山田錦 純米吟醸 花酵母仕込、他 多数
(株)白相酒造 日本酒・焼酎 栃木 「とちあかね」 純米大吟醸 蔓薔薇酵母仕込、他 多数

 

中 部
天領酒造(株) 日本酒・焼酎 岐阜 「ひだほまれ」 純米吟醸 撫子酵母仕込
(有)原田酒造場 日本酒 岐阜 「山車」 純米吟醸 花酵母造仕込、他 多数
(有)平瀬酒造店 日本酒 岐阜 純米吟醸「まるいちや」
原酒造場 日本酒 岐阜 「元文」 桜酵母仕込、他 多数
武の井酒造(株) 日本酒・焼酎 山梨 【日本酒】「青煌」「武の井」、【焼酎】「八ヶ岳の舞」、「太陽と(花酵母)の恵み」
(株)西飯田酒造店 日本酒 長野 「積善」他 多数
(株)福光屋 日本酒 石川
大洋酒造(株) 日本酒 新潟県 花酵母仕立て 純米吟醸「大洋盛」

 

近 畿
壺坂酒造(株) 日本酒 兵庫 「輝(かがやき)」 純米吟醸
茨木酒造合名会社 日本酒 兵庫 「花乃蔵 アベリア」 純米吟醸 アベリア酵母仕込、他 多数
長龍酒造(株)広陵蔵 日本酒・焼酎 奈良 「吟の薫」 米焼酎 アベリア酵母仕込
笑四季酒造(株) 日本酒 滋賀 「うらら花」 純米 シャクナゲ酵母仕込
伊勢角屋麦酒 ビール 三重 はなきんひまわり ヒマワリ酵母仕込み

はなきんせぞん リンゴ酵母仕込み

 

中 国
李白酒造(有) 日本酒 島根 「李白」 アベリア酵母仕込
奥出雲酒造(株) 日本酒 島根 仁多米 純米吟醸 花酵母 アベリヤ酵母仕込み

 

四 国
菊水酒造(株) 日本酒・焼酎 高知

 

九 州
(資)吉田屋 日本酒 長崎 「萬勝・はねぎ搾り・純米吟醸酒」他多数
原田酒造(有) (ビール) 長崎
重家酒造(株) 日本酒・焼酎 長崎
天吹酒造(資) 日本酒・焼酎 佐賀 「天吹」他 多数
(資)高田酒造場 焼酎 熊本 「あさぎりの花」ナデシコ酵母仕込み
ぶんご銘醸(株) 焼酎 大分

 

沖 縄
該当する蔵はありません。

 

花酵母の味の違いを体感できる3本セットのご紹介「佐賀県みやき町天吹酒造」

花酵母の基本知識について解説してきました。「花酵母とは何?」といった疑問が解消したところで、ここから本題です!

今回は、佐賀県みやき町天吹酒造の木下社長から、直々に伺った天吹酒造イチオシの日本酒3本セットをご紹介します。

 

佐賀県みやき町天吹酒造について

天吹酒造 外観

天吹酒造は、元禄元年(1688年)に創業、老舗の中の老舗ともいうべき、由緒ある酒蔵です。酒米造りに最適とも言える肥沃な土壌と、脊振山系から流れくる良質な伏流水。それが自噴するほど豊富な水脈を持つ佐賀平野に蔵を構えています。

さらに、天吹酒造の真髄と言えば花酵母。花酵母で醸した日本酒は、他では生み出せない天吹酒造ならではの味わいがあり、そこには、歴史とともに未来へも真摯に向き合う職人たちの身魂が込められています。

代表銘柄は「天吹 純米吟醸 ひまわり酵母」「天吹 純米吟醸 いちご酵母」「天吹 生酛純米大吟醸 雄町」。

 

  • 天吹酒造合資会社
  • 佐賀県三養基郡みやき町東尾2894
  • TEL 0942-89-2001
  • ホームページは、こちら

 

木下社長について

天吹酒造 木下壮太郎さん

天吹酒造の木下社長は、花酵母生みの場所、東京農業大学醸造科で醸造学を学んだ実績者。花酵母を熟知しているからこそ、天吹酒造の高いブランド力が確立したと言えます。

木下社長が大学から戻ってきた当時、出荷の中心は地元向けの普通酒でした。木下社長は、これを県外出荷へシフトするために、新たな酒質設計を経て、一大ブランドを築き上げてこられました。

伝統を守りつつ、新たな挑戦に挑む姿は情熱そのもの。ほがらかな表情の中にも、日本酒造りへの熱い想いを垣間見ることができます。木下社長が率いる自社ブランドには、華やかで麗しい銘柄が誇り高くそびえています。

 

今回ご紹介するお酒

今回紹介するお酒は下記の3つ。天吹酒造の代表銘柄です。

天吹酒造

天吹 生酛 純米大吟醸 雄町 180ml

 

  • 使用米:雄町
  • 精米歩合:40%
  • 使用酵母:シャクナゲ
  • おすすめの飲み方:冷や、常温、熱燗

感想

使用米「雄町」を40%に磨いた純米大吟醸。伝統的な技法で丁寧に造られたその味わいは、お米のうまみが凝縮され品の良さが際立ちます。爽やかな酸味は生酛造りならではのもの。シャクナゲ酵母で醸した個性豊かで華やかな香りは、冷やから熱燗までどんな飲み方でも、しっかりと伝わります。

 

 

純米吟醸 いちご カップ酒

  • 使用米:雄町
  • 精米歩合:55%
  • 使用酵母:イチゴ
  • おすすめの飲み方:冷や、常温

感想

希少性の高いイチゴ酵母の日本酒です。使用米「雄町」との組み合わせで醸した代表銘柄の一つで、多様な特性がバランスよく絡み合っています。まるでイチゴに形容されるかのような、透明感のある酸味とみずみずしい甘みは高い賞味価値があります。程よいうまみが添えられ、軽快に味わえるお酒です。 

純米吟醸 ひまわり カップ酒

  • 使用米:酒こまち
  • 精米歩合:55%
  • 使用酵母:ヒマワリ
  • おすすめの飲み方:冷や、常温

    感想

    秋田県産の酒造好適米「酒こまち」とひまわり酵母で造り上げた辛口の純米吟醸。キリリとしたシャープな後味で、爽快なのど越しは辛口の真価を実感できる逸品です。特に冷やは真夏にぴったりでおすすめ。スッキリと引きの良さを堪能してください。

     

    酒蔵社長お薦めのペアリングが本当に合うのか試してみた

    木下社長におすすめしてもらった日本酒ペアリングメニューをできる限り全部作って、どれが一番美味しいのか判定してみました!
    結果は、すごく面白いことに??w


    ぜひご覧ください。

     

    【花酵母の違いを体感できる】佐賀県みやき町天吹酒造のハンズオンBOX

    今回の花酵母を実際に体感したい!と思った方は是非ご自宅でもお試しください♪

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