オンライン酒蔵留学レポート(馬場酒造場)
オンライン酒蔵留学は、おうちにいながら地方の酒蔵さんとダイレクトにつながって、一緒に乾杯できる日本酒体験型サービスです。
作り手さんの想いや人柄も味わうことができ、日本酒を通して「人生の学び」や「新たなつながり」、そして「推し蔵」が生まれる場となります。
本記事では、これまでオンライン酒蔵留学にご出演していただいた酒蔵さんをご紹介!
この記事を通して、酒蔵さんの想いやこだわりについて是非触れてみてください♪
今回は、代表酒「能古見」(のごみ)をヒットさせた佐賀県鹿島市の馬場酒造場をご紹介いたします♪
馬場酒造場について

馬場酒造場は、佐賀県鹿島市に蔵を構える老舗酒蔵。
代表銘柄「能古見(のごみ)」を中心に、地域に根ざした酒造りを大切にしながら、長い年月にわたって歩みを続けてきました。
その歴史は1795年(寛政7年)に初代、馬場夘左衛門が創業したことにより始まり、佐賀県内でも特に長い歴史を持つ酒蔵のひとつとして知られていると同時に、厳しい時代ごとの変化に向き合いながら、今の姿へと受け継がれてきました。
「お客様より信頼される蔵元でありたい」というモットーを掲げている馬場酒造場の酒造りを貫いているのは、「地酒とは、その土地の文化を映す鏡である」という考え方。
例えば、仕込み水には「肥前耶馬渓」とも呼ばれる多良岳山系の清らかな伏流水を使用しており、多くの人が水を汲みに訪れるというこの弱軟水の名水と、地元産の米、そして蔵人の精魂を注ぐ技が合わさることで、唯一無二の酒が醸されます。
また有明海と山々に囲まれた鹿島の自然環境の中で、とりわけ農業との関係性をとても大切にしています。
その象徴のひとつが、地元農家との連携による酒米づくりです。
それは「誰がどこで米を作っているのか」という原点でもあり、地域の農家とともに酒米を育てることは、この鹿島の自然を未来に渡すということにもなるのです。
さらに、農業と密に連携をするということは、「持続可能な酒造り」ということにもつながっています。
例えば、田んぼとは、単に米を生み出す場所ではなく、水を蓄え、生物の住処にもなり、また地滑りなどを防ぎ、地域の暮らしを支える様々な役割も担っています。
そうした田んぼの多面的な価値に目を向けながら、「酒米づくりを循環の中で捉えている」のです。
馬場酒造場は、酒造りも、田んぼも、自然環境もすべてひとつながり、という自然の恵みを意識した酒を醸しているのです。
その流れの中、環境保全に積極的に取り組んでおり、「のごみ ご縁」という酒の売上の一部を有明海流域の環境保全活動へ寄付をしています。
農家、自然、酒蔵。
そのすべてが循環する仕組みを酒を通じて支えようとしているのです。
そんな背景を持ち、新しい取り組みをしつつ、その根底にあるのは、お客様に「美味しい」「また飲みたい」と思ってもらえる酒造り。
大量生産を一切行わず、品質を完全に管理できる量だけを丁寧に醸造しています。
8代目蔵元「馬場第一郎(いちろう)」社長と「能古見(のごみ)」

「能古見」を生んだ改革者──馬場酒造場 8代目蔵元・馬場第一郎(いちろう)社長の挑戦──
今回、第一郎(いちろう)社長の言葉や今までの歩みを聞いてから、馬場酒造場の酒を飲むとき、わたしたちは一本の酒の向こう側にある「人の物語」を味わっている...そんな気持ちになります。
幼い頃の第一郎さんに、周囲の大人たちは言いました。
「お前は酒蔵を継ぐんだよ」と。
230年以上続く酒蔵の後継者。それは誇りでもあり、同時に重い宿命でもあります。
そんな第一郎社長は、父親の顔をほとんど知りません。
2歳10か月の時、父が事故で亡くなったからです。
東京農業大学を卒業した第一郎青年は、その運命から逃げることなく故郷へ戻りますが、待っていたのは決して安定した酒蔵経営ではありませんでした。
時代の流れで日本酒離れは進み、売り上げも毎年減少。
それでも、強い気持ちをもって、ご家族や周囲の支えの中で蔵を継がれていきました。
また当時の日本酒業界は、制度の変革で大きく揺れていました。
かつては「級別制度」という、日本酒やウイスキーなどの酒類を品質や等級に応じて分類し、それにより課税額が変わるという制度がありました。
これは戦時中、贅沢品である酒に高い税金をかける目的で制定され、ちょうどバブル崩壊後にあたる時期の1992年に廃止されました。
そして新たに「特定名称酒」という、原料や精米歩合などの製造基準が法律で厳格に定められた日本酒の制度に変わりました。
つまり厳しい基準を満たさないものは「普通酒」に分類されるのです。
さらに、"酒類価格の自由化により、大手企業が普通酒を低価格で販売する世になった”ことで、地方の酒蔵が造る酒そのものの価値が揺らぎ、従来のやり方のままでは立ち行かないという現実と向き合うことになったのです。
一方で、酒販店も後継者不足に苦しんでいて、蔵の未来は決して明るくはありませんでした。つまりお酒を売ってくれる場も苦境に陥っていたということです。
若き蔵元の前には、「どう生き残るか」という現実が突き付けられます。
このままでは終わるかもしれない...
当時の蔵唯一の銘柄「芳薫(ほうくん)」。
いわゆる普通酒中心でした。
どの酒屋へ行っても大手メーカーの同じ酒が並び、同じような価格で売られている、そんな状況です。当然、地方の酒蔵にとって、大手メーカーとの価格競争は厳しい戦いでしかありません。
そんな危機の中、第一郎社長は、自分の酒造りについて改めて考えます。
"自分たちにしかできない酒"とは何だろうと。
そして、いつしか、「自分が造りたいお酒を、想い入れのあるお酒を造りたい」と強く思います。
そしてその答えは、実に身近な場所にありました。
「地元」です。
「佐賀の米。佐賀の水。佐賀の農家。佐賀の食文化。それらを丸ごと酒にできないだろうか」と、第一郎社長は考えます。
日本酒造りに最高に適した山田錦をあえて地元鹿島で生産し、原料をオール地元産とした特定名称酒で生き残る道を選ぶのです。
それは苦難の道であると同時に、馬場酒造場の最大の変革でもありました。
第一郎社長は、「地元の米で酒を造りたい」と何度も農家やJAへ足を運び、頭を下げ、その年月は実に7年にも及んだといいます。
そこで出来上がったのが、現在の代表酒である「能古見」の原型。
一升瓶で3000円。
当時の地元の感覚からすると、酒屋さんからは「高すぎる」と言われることもあり、何とか説得してお店に置いてもらう、そんな日々が続きました。
それぐらい、現在ほど「地酒」というものの価値が根付いておらず、また時代を先取りしてしまった変革でもあったのです。
代表酒「能古見」が誕生

普通酒から特定名称酒へ──大きな決断 馬場酒造場の代表酒「能古見 純米吟醸」。
今でこそ地域名を冠した日本酒は珍しくないですが、前述のとおり、当時としては大きな挑戦でした。
まず、地元ブランドを作るということは、蔵自身だけでなく地域全体の看板(地域の名)を背負うということでもあるからです。
さらに昔、第一郎社長は、ある講習会で「ブランドというものは育つまでに20年かかる」と言われたことを、今でも強烈に覚えているそうです。
「能古見」が全国に知れ渡るようになったのは、商品情報誌「特選街」主催の【全国日本酒コンテスト】にて2年連続グランプリを受賞したことがきっかけ。
その後も新酒鑑評会で金賞を獲るなど着実にブランド化を実現していきました。
時間をかけて育て、地道に積み重ねてきた歩みが、このブランドの現在の確かな存在感を築き上げたのです。
―「安くて売れる酒」より「土地を語れる酒」―
第一郎社長が目指したのは、派手な酒ではなくて、飲み疲れしない酒です。
食事と寄り添う酒であり、有明海の海産物や甘みのある九州醤油、佐賀牛といった地元の料理と共に楽しめる酒を追求したのです。
だから能古見は華やかさだけではなく、旨味や余韻を大切にした味わいになっています。
「酒が主役になるのではなく、食卓そのものが主役であり、その隣にそっと寄り添う。そんな酒を目指してきたんです」と第一郎社長。
さらに「旅行に行ったら、最後にその土地の日本酒を飲んでほしい」とも。
なぜなら日本酒には、その土地の文化が映し出されているからだといいます。
米づくり。水。気候。食文化。人々の暮らし。それらすべてが酒の中に溶け込んでいる。
だから地酒を飲むことは、その土地を知ることでもある、とおっしゃいます。
そういう意味では、あらゆる日本酒蔵は、日本や地方文化の保存場所という大きな役割も背負っているのだと思います。
持続可能な酒造りと米作り

馬場酒造場が、大切にしているキーワードのひとつが「持続可能性」です。
この考え方を、より身近なかたちで表現したお酒が「能古見~ごえん~」。
このお酒の背景にあるのは“田んぼそのものを未来へつなぎたい”という強い思い。
日本中の農家さんたちの例にもれず、鹿島市でも、農家の高齢化などにより、田んぼを取り巻く環境が大きく変化しています。そんな中で馬場酒造場は、"酒米だけにこだわらず、飯米も含めて田んぼを活かす取り組み"を進めてきました。
田んぼを「お米をつくる場所」としてだけではなく、地域の環境や風景を未来につなぐという場として考えているのです。
なかでも、この「ごえん」の取り組みで大切にしているのは、田んぼを“生きたまま維持する”というビジョン。
そもそも田んぼとは、
・夏場に水を蓄える
・虫やカエルなどの生き物のすみかになる
・地域の自然を支える
といった重要な役割を持っています。
こうした機能を守り続けることが、結果として地域の農業や環境全体を支えることにつながる——
そんな考え方がこのお酒には込められています。
また「能古見~ごえん~」という名前には、人と人、土地と人、自然と人の“ご縁”を大切にしたいという意味も込められているとのことです。
農家と蔵元、そして飲み手がゆるやかにつながりながら、一緒に田んぼの未来を次世代につなげる取り組みが、この1本に詰まっているのです。
”微生物学の専門家”9代目蔵元「馬場嵩一郎(ばばしゅういちろう)」氏

現在の9代目蔵元・馬場嵩一郎(しゅういちろう)さんは、 これまでの日本酒のイメージを大きく塗り替えるような革新的な酒造りに挑んでいます。
ですが、嵩一郎さんは、もともと蔵を継ぐことにあまり積極的ではなかったといいます。
「跡取り」という立場に反発し、進路に迷う時期もありました。
しかし、転機となったのは、21歳のときのフランス訪問。現地のワイナリーで、造り手が誇らしげに、
「うちには200年以上の歴史がある」と語るのです。
その言葉を聞いた瞬間、彼の中で何かがはっきりと変わります。それは、
「自分の家にも同じだけの歴史があるじゃないか」、と。
この気づきが、酒造りへの覚悟へとつながりました。
歴史は重荷ではなく、自分にしか扱えない“資産”でもあると捉え直したのです。
決意を固めた後、嵩一郎さんは「佐賀大学農学部」で発酵や酵母研究に没頭します。
学部から博士課程まで"約9年間にわたり、科学的視点から酒造りを学び”ました。
大学ではオリジナル清酒プロジェクト「悠々知酔(ゆうゆうちすい)」の醸造リーダーも担当。
このプロジェクトで嵩一郎さんは”佐賀県らしさ”を求めて有明海の干潟や海水から酵母を見つけ出し、分離・培養することに成功します。
酒質設計なども含めこの研究の実績は大きく評価され、大学より「佐賀大学同窓会長賞」が贈られました。
有明海分離酵母は、その後の嵩一郎さんの酒造りに大きく影響を与えます。
この酵母で醸された日本酒は、従来の“日本酒らしさ”の枠を超える個性が出ています。 これは、発酵の力へと昇華させるという実に科学的なアプローチ。
8代目と同じように、「自分にしかできない酒造りをしたかったんです」とのことで、その言葉通り、伝統の継承にとどまらず、感性と科学のバランスを備えた、現代的な独自のスタイルを築き上げ、“地域の自然そのものを酒に映す”という表現に挑戦しています。
有明海の自然+大学で得た科学的な発酵研究、そしてフランスで得た気づき。
それらすべてが融合し、日々「能古見」という新たな1本へと昇華されているのです。
有明海分離酵母の日本酒「NOGOMI ARATA」

有明海から生まれた、新しい「のごみ」――NOGOMI ARATA
馬場酒造場が新たに送り出した「NOGOMI ARATA」は、まさに自然の恵みと蔵元の探究心が結実した一本。
前述のように、このお酒の最大の特徴は、9代目嵩一郎さんが大学院での研究の中で、
有明海の自然環境から分離し、さらに育種改良を重ねて開発したオリジナル酵母を使用しているオリジナリティーあふれる一本です。
近年、日本酒業界では地域ならではの酵母づくりが注目されていますが、嵩一郎さんいわく、
「佐賀の自然から酵母を見つけたい」という思いから研究をスタート。
みかんや花などさまざまな素材を試す中で、最終的に「有明海に着目」することとなります。
生物に富む有明海の海水や干潟の泥などから採取した微生物を調査し、酒造りに活用できる酵母との出会いにたどり着いたそうです。
これは「酒を科学する」という、微生物を深く深く学んだ人物にしかたどり着けない発想。
この「NOGOMI ARATA」は、日本酒度マイナス13という甘口の設計ながら、
しっかりとした酸味が全体を引き締め、甘さだけに偏らない軽やかな飲み口に♪
アルコール度数も14度とやや控えめで、日本酒初心者や女性にも親しみやすい飲み口になっています!
また、ラベルにも特別なこだわりがあります。
特に注目すべきは、中央の青い楕円部分には、"京都・西陣織の伝統技法である「引箔(ひきばく)」"が用いられています。
これは、職人が専用の道具を使って一枚一枚手作業で模様を描くため、同じ柄は二つとなく、”手に取る一本一本が世界にひとつだけのラベル”なのです。
有明海の自然と、京都の伝統工芸が織りなす唯一無二のデザイン。
「NOGOMI ARATA」は、馬場酒造場が長年培ってきた酒造りの技術に、研究者としての挑戦心と地域への愛情そして、日本の伝統というものに敬意を重ね合わせて生まれた新しい“のごみ”に進化しているのです。
【馬場酒造場】
〒849-1315
佐賀県鹿島市大字三河内乙1365
TEL:0954-63-3888
FAX:0954-63-3889
HP:https://www.nogomi.co.jp/index.html
馬場酒造場の日本酒を紹介♪
能古見 純米吟醸

地元・鹿島の恵みを映す基本であり、土台となる一本が「能古見 純米吟醸」。
代表銘柄「能古見」の定番酒です。
原料米には地元鹿島産の山田錦を100%使用。55%まで磨き上げ、地域の風土を活かした酒造りによって醸されています。
まさに蔵元たちが大切にする「地域とともにある酒造り」の想いが詰まった一本です。
まずグラスに注ぐと、果実を思わせる上品な吟醸香がふわっと広がり、口に含むとやわらかな旨みと穏やかな甘みが感じられ、後味はすっきり。華やかさと飲みやすさを兼ね備えた、バランスの良い味わいが魅力です。
また、冷酒から常温、ぬる燗まで幅広い温度帯で楽しめるのも大きな特徴で、お好みの温度によって表情が変わり、米の旨みや香りの違いを味わえるんです。
食卓を主役とする設計なので、刺身や焼き魚などの魚介料理はもちろん、鶏料理や出汁を使った和食とも相性は抜群!料理の味わいを一層引き立ててくれます。
まずは、初めて能古見を味わう方におすすめしたい、親しみやすい1本です。
■能古見 純米吟醸 スペック■
| 原材料 | 米(国産)・米麹(国産米) |
|---|---|
| 使用米 | 山田錦 |
| 精米歩合 | 55% |
| アルコール度 | 16度 |
| 日本酒度 | +2 |
| 酸度 | 1.6 |
「能古見 純米吟醸」に合うペアリング

嵩一郎さんが挙げてくれたペアリングは「ぶり大根、筑前煮、ホタルイカの沖漬け、すき焼き」。
その理由はというと、九州では醤油をはじめとする調味料に甘みがあり、料理も比較的しっかりとした味付けのものが多いのが特徴で、そうした土地ならではの味に「能古見の旨み・甘みを自然に調和させたい」という想いから。
いずれも甘辛い醤油ベースの味付けで、素材の旨味と調味料の甘みがしっかりと感じられる料理に寄り添う酒質を目指したと話してくれました。
日本酒度+2のやわらかな甘みと、山田錦由来のふくよかな旨味が、すき焼きの割り下や、筑前煮・ぶり大根に染み込んだ甘辛い煮汁と調和する絶妙なバランス。
まさに九州らしい食中酒の楽しみ方です♪
能古見〜ごえん〜

「能古見 ~ごえん~」は"人と自然をつなぐ一杯"と言えます。
この酒は、馬場酒造場が鹿島市ラムサール条約推進協議会と連携し、地域の田んぼと有明海の干潟を守る取り組みの中から誕生しました。
その原料には、鹿島市で栽培された「さがびより」を100%使用。
田んぼは米を育てるだけでなく、大雨の際には雨水を蓄え、防災・減災の役割も果たします。
さらに、その機能は、有明海の自然環境や生物多様性を守ることにもつながっているのです。
味わいは穏やかでやさしく、食事に寄り添う飲み飽きしない仕上がり。派手さはありませんが、米のほのかな甘みと素朴な旨味が感じられ、日々の晩酌や家庭料理とともに楽しみたい一本。
人と人、自然と地域を結ぶ“縁”への願いが込められており、売上の一部は環境保全活動へ寄付され、この酒を飲むことが地域を支える力にもなっているのです。
■能古見〜ごえん〜 スペック■
| 原材料 | 米(国産)・米麹(国産米) |
|---|---|
| 使用米 | さがびより |
| 精米歩合 | 70% |
| アルコール度 | 15度 |
| 日本酒度 | ±0 |
| 酸度 | 1.9 |
「能古見~ごえん~」に合うペアリング

「能古見~ごえん~」に合わせたいのが、蔵元おすすめの3品。
まずは「揚げ出し豆腐」。
揚げたての豆腐に熱々の出汁がじゅわっと染み込み、口の中に広がるやさしい旨み。
「能古見~ごえん~」の穏やかな米の甘みが重なり合い、ほっとするような味わいを楽しめます。
続いては「だし巻き卵」。
ふわふわの卵からあふれる出汁の香りとやさしい甘みは、このお酒との相性抜群間違いなしで、卵のまろやかさを日本酒がそっと引き立ててくれます。
あとは何といっても「佐賀・福岡の郷土料理として親しまれる胡麻サバ」。
新鮮なサバを胡麻と醤油で和えた一品です。
胡麻の香りと濃厚さを「能古見~ごえん~」のすっきりとした飲み口が後味を整え、もう一口食べたくなる余韻をループさせます!
どれも日本人が当たり前のように、日常の食卓を彩る料理である「揚げ出し豆腐、だし巻き卵、胡麻サバ」。
そんな何気ない一皿とともに盃を傾けると、同蔵が長年にわたって目指した“食とともに楽しむ日本酒”の魅力を実感するでしょう♪
馬場酒造場Q&A
- 馬場酒造場の代表銘柄「能古見」はどのような特徴を持つ日本酒ですか?
- 代表銘柄「能古見」は、佐賀の米、水、農家、食文化を丸ごと酒にできないかという想いから生まれた地酒です。派手さよりも、旨味や余韻を大切にし、有明海の海産物や甘みのある九州醤油、佐賀牛といった地元の料理と寄り添う、飲み疲れしない味わいを追求しています。
- 馬場酒造場は、持続可能な酒造りに対してどのような取り組みをしていますか?
- 馬場酒造場は、地元農家との連携による酒米づくりや、田んぼの多面的な価値に目を向けた「能古見~ごえん~」の取り組みを通じて、持続可能な酒造りを実践しています。田んぼを単なる米の生産場所だけでなく、地域の環境や風景を未来につなぐ場として捉え、環境保全活動への寄付も行っています。
- 9代目蔵元の馬場嵩一郎氏は、酒造りにおいてどのような経緯と専門性を持っていますか?
- 9代目蔵元の馬場嵩一郎氏は、当初蔵を継ぐことに消極的でしたが、フランスでの経験を機に酒造りへの覚悟を決めました。佐賀大学農学部で約9年間、発酵や酵母研究に没頭し、微生物学の専門家として科学的視点から革新的な酒造りに挑んでいます。
- 馬場酒造場の日本酒は、どのような料理とのペアリングがおすすめですか?
- 馬場酒造場の「能古見」は、食卓の主役ではなく、料理にそっと寄り添う酒を目指しています。特に、有明海の海産物や甘みのある九州醤油を使った料理、佐賀牛といった地元の食材や郷土料理とのペアリングがおすすめです。旨味や余韻を大切にした味わいが、食事を一層引き立てます。
まとめ
佐賀県鹿島市にある馬場酒造場は、1795年創業の老舗酒蔵。
代表銘柄「能古見(のごみ)」を中心に、地域の風土や自然と向き合った酒造りを続けています。
8代目蔵元の馬場第一郎社長は、幼くして父を亡くし、蔵を継ぐ運命を背負って育ちました。
1990年代、日本酒業界が価格競争の時代へ突入する中で、第一郎社長は「単に安い酒ではなく、土地を語れる酒」を目指します。
その実現のために地元での山田錦栽培に挑戦し、農家やJAへ7年にわたり働きかけたといいます。
こうして誕生したのが、現在の代表銘柄「能古見」です。
時を経て、現在9代目蔵元の馬場嵩一郎氏は、当初は家業を継ぐことに迷いを感じていました。
しかし、21歳で訪れたフランスのワイナリーで、造り手たちが「うちは200年の歴史がある」と誇りにしている言葉を聞いたことをきっかけに、
馬場酒造場の歴史もまた大きな財産であると気づき、蔵を継ぐ決意を固めることとなります。
その後、佐賀大学で微生物学を学び博士号を取得し、現在は研究者としての知識を生かし、
有明海の干潟や海水から分離した独自酵母を用いたオリジナリティあふれる酒造りに取り組んでいます。
また、馬場酒造場は、"酒造りと自然環境は切り離せない"ものと考えています。
特に「能古見〜ごえん〜」は、地元米である「さがびより」も活用し、地域の田んぼを守り、
ひいては酒造りを持続可能にすることを目的に開発された銘柄でもあります。
さらに売上の一部は、有明海流域の環境保全活動へ寄付されています。
そんな馬場酒造場を代表する銘柄としては、
【能古見 純米吟醸】
地元産山田錦を100%使用。上品な香りとやわらかな旨味が特徴で、九州の甘辛い料理ともよく調和します。
【能古見〜ごえん〜】
地域の田んぼと自然を守る思いから生まれた一本。穏やかな甘みが魅力の食中酒です。
【NOGOMI ARATA】
有明海由来の独自酵母を使用した挑戦的な銘柄。甘みと酸味が際立つモダンな味わいを楽しめます。
馬場酒造場は、8代目が築いた「土地を語る酒」という理念を受け継ぎながら、
9代目の科学的なアプローチを取り入れた新たな酒造りの世界を切り拓いています。
能古見の一杯には、「伝統、革新、そして自然との共生」。そのすべてが、込められているのです。
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②オンライン酒蔵留学に参加!
・つくり手さんと乾杯!(ZOOMまたはYouTube LIVE)
・前後半に分けて皆さんと交流しながら推し蔵ポイントを探る。
③全国に飲み友達が出来る!
・オンラインで全国の日本酒ファンと情報交換し、飲み友達が出来る。
過去のオンライン酒蔵留学の様子をまとめたレポートは記事はこちらからご覧いただけますので、是非参考にしてみてください!
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