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【福岡県糸島市・Cultiva糸島醸造所】酒米テロワール”でお酒の多様性を表現

オンライン酒蔵留学レポート(Cultiva)

オンライン酒蔵留学は、おうちにいながら地方の酒蔵さんとダイレクトにつながって、一緒に乾杯できる日本酒体験型サービスです。
作り手さんの想いや人柄も味わうことができ、日本酒を通して「人生の学び」や「新たなつながり」、そして「推し蔵」が生まれる場となります。

本記事では、これまでオンライン酒蔵留学にご出演していただいた酒蔵さんをご紹介!
この記事を通して、酒蔵さんの想いやこだわりについて是非触れてみてください♪

今回は、2024年、福岡県糸島市に新たに誕生したばかりのどぶろく醸造所「Cultiva(カルティヴァ)」をご紹介いたします!

Cultiva(カルティヴァ)糸島醸造所について

Yamadanishiki FUKUOKA 2025BY
※Yamadanishiki FUKUOKA 2025BY
画像引用元:Cultivaオフィシャルサイト


酒屋さんの棚にずらりと並ぶボトルを眺め、
「せっかくなら、造り手の想いがぎゅっと詰まった1本に出会いたいな」と思いつつ、 なんとなくこれが有名だからとか、この酒米を使っていれば間違いないだろうと、選んでしまうこと、ありませんか?
今回は、日本酒初心者の方から「自分の好みが少しわかってきたかも」という方まで、お酒選びの新しい視点をくれるユニークな醸造所をご紹介。

福岡県・糸島市で「米の違いを酒の違いに」というコンセプトを掲げる新進気鋭のどぶろく醸造所「Cultiva(カルティヴァ)糸島醸造所」です。

代表の副田大介さんは、大学院で微生物を研究し、大手酒造メーカーで研究職として活躍してきた「技術士」という異色の経歴の持ち主。
そのため、Cultivaのお酒造りは「お酒を科学する」という非常に鋭く、ロジカルな視点を持っています。
でも、Cultivaが他と一線を画しているのは、"ただ理詰めでお酒を造っているわけではないところ"です。
副田代表の根底にあるのは、「とにかく美味しいお酒を飲んでほしい!」という純粋で熱い想い。
データや研究に基づいた科学的なアプローチを取り入れつつも、そこには科学だけでは決して割り切れない「飲む人」や「お米を育てる農家さん」への深い愛情とリスペクトが、体現されています!
研究者としての探究心と、造り手としての温かい想いが交差するCultivaのお酒。

今回は、副田代表のこれまでの歩みや独自のコンセプト、そして今まさに挑もうとしている新プロジェクトまで、その魅力と世界観をお届けします。

技術士としての酒造り。Cultiva代表「副田大介」

cultiva糸島醸造所「副田大介」代表
※Cultiva糸島醸造所「副田大介」代表
画像引用元:Cultivaオフィシャルサイト

「元々大学で微生物の研究をしてまして、酵母の性質を人工的にデザインしたり、酵母から特定の物質を作らせたりといった、いわゆるバイオテクノロジーの最先端の研究をしていました」という科学者そのものの経歴の副田代表。

大学院で微生物研究を極めた後、大分の大手酒造メーカー・三和酒類に入社。そこで4年間、麦焼酎の原料である大麦の研究に没頭します。
「いろんな大麦を仕込む中で、できてくる香りが変わってくるなっていうのを、研究の中で肌で感じてですね」
「原料が変われば、酒が変わる」——この気づきこそが、のちにCultiva創業の種となります。

一度は三和酒類を離れ、福岡市の公務員として4年間を過ごすことになりますが、しかし「お酒作りがまた恋しくなった」という想いを抑えきれず、ついに独立を決意します。
選んだ舞台は、福岡・糸島でした。

「祖母の家があったり、大学で糸島に通ってたりとかあって、何かとご縁はあったんですけど、糸島って結構自然豊かで、日本でも有数の山田錦の産地でして、水も綺麗で、味噌とか醤油屋さんもあって発酵業も栄えているっていうところで、やっぱりそこでやりたいなっていうところがあって、始めました」

Cultiva(カルティヴァ)というブランド名の由来も、副田代表の哲学を物語っています。

「耕す」とか「栽培する」を意味する英語のcultivate(カルティベイト)。
これはcultureの語源でもある言葉。

「米作りの方に重きを置きたかった」という副田代表にとっては自身のブランド名にするには最適な言葉でした。
さらにCultivaらしさという点で面白いのがお酒のラベルのデザイン。
Cultivaのラベルには縦線が数本描かれています。
これは、畑のうね(畝)を表現しているのだとか。

「土を耕やすことが文化に繋がっている」——そんな世界観が、Cultivaというブランド名やデザインに凝縮されているのです。

副田代表の魅力は、コンセプトやデザインだけではありません。
是非、肩書にもご注目いただきたい!
その肩書は「醸造家」ではなく「技術士(生物工学部門)」という、酒造業界ではきわめて珍しいもの。
その研究者気質は、酒造りの現場でも遺憾なく発揮されています。たとえば、酒蔵に自然に住み着く「蔵付き酵母」
開業したばかりのCultivaにはまだ独自の菌叢(特定の環境内に存在する微生物の集合体)がありません。

そこで副田代表は、
そやし水(菩提酛で使用する酸っぱい水)を利用しました。
そこに麹を入れ菌を発生させ、いくつか瓶で何検体か作り、そのうちの1個が捕まえたものがオリジナルの「Cultiva酵母(仮名称)」なのです。

「条件を整えてあげれば誰でも独自の酵母を作ることはできるんだと思うんです。特別な技術はいらないんですけど。ご家庭でされているぬか漬けみたいなもので。ただ酒造り用の酵母を選抜することは大変なんですけどね」
と、サラリと言ってのけますが、"ゼロから自分の蔵付き酵母"を作り上げてしまうところに、副田代表の研究者としての確かな実績を感じます。

研究者としての顔と、経営者としての顔とで淡々とお話をしてくれる副田代表が大切にしているのが、実は「農家さんとのご縁」です。
「やっぱり農家さんの思いをそのまま届けたいっていうのはありますね。こだわりを持って生産農家さんと繋がりたいので、その農家さんの取り組みを1つのどぶろくを通じて伝えていきたいなっていうのは思ってます。」

米、微生物、土地、そして人。
そのすべてを研究者の視点で見つめ直し、一つの酒造りに落とし込む——それが、副田代表が糸島で始めた酒造りの原点なのです。

製法中心から”素材中心”へ。【酒米テロワール】とは?

田園風景
※田園風景イメージ

「食用米を含め、米っていろいろな種類があるじゃないですか。有名な酒米だけじゃなく、もっと幅広く、様々な米からできたお酒がもっと選ばれると、日本酒業界が広がると思うんです。」

今回、副田代表の言葉で印象的だったもの。

確かに、日本酒は同じ酒米を使用しても、できあがる酒は違います。それは気候風土、土、水、人、酵母などのあらゆる変数。
だからこそ、選ぶ側にとっては何を基準にすればいいのかわからない場合、結果として「なんとなく有名だから」「なんとなく美味いとされているから」という基準で選んでしまうこともあります。

こうした現状に対して副田代表が提唱するのが【酒米テロワール】という新しい概念です。

「テロワールの語源はフランス語の"テラ"、つまり土や土壌から来ているんです。もともとワイン作りで、畑ごとにできてくるワインが違うと気づいてですね。その土地の土、水はけ、日当たり、周辺環境まで含む概念として、テロワールという概念が形成されてきたのかなと」とのこと。

ワインの世界では畑ごと・土地ごとの違いが尊ばれるのに、なぜ日本酒ではそこがあまり語られないのか。——その問いに、副田代表は"米を中心に据えた独自のテロワール構造"という図で表現してくれました。
第1層のレイヤーは「米の品種」。山田錦、雄町、五百万石、三系錦……その米自体が持つ個性です。そして第2層のレイヤーが「栽培環境」。同じ品種でも、育つ土地の土壌・水・空気・気候が違えば、酒の味も自ずと変わってきます。

これをうまく表現できれば、どんなお酒もより価値を高められるのではないか、と考えています。酒米をまず核として、その周辺(土、水、人など)を含めた酒の総合的な表現を研究者目線でみているのです。

そんな副田代表が特に重要視しているのが、日本酒業界がいま"山田錦"に偏り過ぎている現状です。

「王道の山田錦を使っているお酒でも、例えば育て方を工夫してますだとか、水の要素だったりとか、山田錦という酒米そのものではなくて、今は他の要素で差別化してるようなイメージが私はちょっとあって」と。
つまり、真ん中の"品種"を山田錦に固定してしまっているから、差別化のポイントを"周辺(米以外の要素)"に頼らざるを得なくなっているイメージがあるという、鋭い指摘です。

つまり、同じ土地の同じ酒米だけを使い続けていると、そこの酒の特徴が"米由来"なのか"蔵由来"なのかが見えづらくなる。だからこそCultivaはあえて全国各地の農家さんと繋がり、いろんな品種、いろんな土地の米を仕込むというスタンスを取っています。

例えば、福岡県糸島にある蔵であるけれども、全国の米で仕込んでみる。その一例でいうと、米は長野県産で、仕込み水は糸島の水。その結果、どういうお酒ができるのかを試行錯誤しているのです。

「Cultivaを通じて、全国のお米の個性をお酒に変換していく、みたいなイメージですかね」

もちろん、「地産地消」といわれるように、地元産のお米や水だけでお酒を醸している酒蔵が多い中、逆に「違うものを組み合わせる」ことによって、『お酒の多様性』というものも生まれるんではないか、という斬新で研究者らしい発想。

Cultivaは、酒蔵であると同時に「米の個性を研究し、見せる場」でもある——そんな新しい酒造りのかたちを実践していると言えるでしょう。

土着性を酒に。「米ぬか酵母」

Cultivaで使用する酒米
※Cultivaで使用する酒米
画像引用元:Culltivaオフィシャルサイト


「酒米テロワール」の話には、実は続きがあります。「土着性」というもう一段深いテーマです。

「キーワードとして土着性みたいなところを考えてて、"どうすればその土着性を酒で表現できるか"みたいなところで、ずっと私は日々考えておるんですけど。その答えの最初がコメの品種の違いかなぁ、と」

どうすればその米が育った環境をお酒に取り入れられるか――
そんな課題に対して、副田代表がたどり着いた答えの一つが【米ぬか酵母】の使用

「お米の違いを言うにあたって、その米ぬかから酵母を取ってきて、その違いを米の違いとしてさらに大きく解釈できないかなっていうところを考えたんですね」

具体的には、品種の異なる2種類の米——福岡県産の「元気つくし」と「恵つくし」をコイン精米機で精米し、米ぬかも一緒に採取します。その米ぬかから酵母を作り、実際に仕込みへとつなげたのです。

「米ぬかには実は微生物は豊富に含まれてるんです」。

しかし、ここでワインと日本酒の根本的な違いに気づきます。

「ブドウとか蜂蜜自体には、酵母がふんだんに含まれてるんですよ。なのでそのまま置いといても発酵するんで、そのままお酒になっていくんですけど、米ってやっぱ難しくて、1回蒸さないといけないし、麹がないとやっぱお酒にできないんですよね。やっぱそういったところもテロワールが弱い1つの理由なのかなと思って」とのこと。

品種の違いだけではなく、その米に付着していた微生物の違いまでも、酒の個性として表現するというこの発想は、やはり副田代表が"研究者"だからこそたどり着いたものでしょう。

【クラファン第2弾】硬質献上米の里・脇山をどぶろくる!

Cultivaクラファン第2弾
※Cultivaクラファン第2弾
画像引用元:CAMPFIREプロジェクトページ


「その土地の物語まで、一杯の中に閉じ込める」——そんな挑戦に、Cultivaがいま踏み出しています。

2026年8月1日、CAMPFIRE(キャンプファイア)にてスタートしたのが、副田代表にとって第2弾となるクラウドファンディング「【第2弾】皇室献上米の里・脇山を、どぶろくる。土地の違いを、酒の違いに。」です。

プロジェクトの舞台となるのは、福岡市南部、三方を脊振(せふり)山系に囲まれた小さな山間集落・脇山(わきやま)。人口わずか2,138人、人口密度は1km²あたり60人という、同じ福岡市内とは思えないほど静かで豊かな里山です。

そしてこの土地は、昭和3年——約100年前——昭和天皇が即位された際、日本で最も大切な儀式の『大嘗祭(だいじょうさい)』のために、全国からたった数か所だけ選ばれた"皇室献上米の産地"のひとつが、この脇山。

脊振山系がもたらす清らかな水、山間部ならではの寒暖差、そして今なお受け継がれる農文化のある脇山は、稲作にとってこれ以上ないほど恵まれた土地なのです。

このプロジェクトのきっかけは、2024年9月、副田代表が糸島市のある小さなおにぎり屋さんで口にした一つのおにぎりでした。

「これまで様々な米に触れてきましたが、あのおにぎりの衝撃は今でも忘れられません。お米の輪郭が一本一本はっきりと分立していて、口の中で心地よくほぐれ、噛むほどに濃厚な甘みがじわじわと広がる。圧倒されるような感覚でした」

そのお米の名前は「運米(うんまい)」。育て手は、脇山で農薬・化学肥料を一切使わずに米を育てる、MBA(経営学修士)の学位を持つ異色の農家・結城大樹(ゆうき ひろき)さんでした。
「持続可能な農業で世界を変える」——そんな理念を持つ結城さんとの出会いこそが、このプロジェクトのすべての原点となっています。

このプロジェクトを貫くキーワードが、副田代表独自の造語「どぶろくる」。それは、以下の"3つのフェーズ"で構成された1年がかりの計画です。

・育てる:2026年10月、脇山の田んぼで、結城さんと一緒に稲を手刈り
・醸す:2026年12月、Cultiva糸島醸造所で、収穫した米を仕込む
・帰ってくる:2027年春、完成したどぶろくで乾杯し、また脇山へ

米が育ち、酒になるまでの一年に、あなた自身が"造り手"として加わるという深い体験です。

加えて、この脇山で副田代表が挑むのが、室町時代に生まれた伝統製法「菩提酛(ぼだいもと)」。生の米を水に浸すところから始まる、極めて珍しい仕込み方です。

「通常の酒造りでは、お米を一度しっかりと蒸し上げます。しかしその加熱によって、田んぼの土壌から米へと受け継がれてきた固有の微生物の多くは死滅してしまうんです」とのこと。
つまり菩提酛の"生の米を使う"という一点こそが、脇山の土壌にいた微生物や、結城さんの田んぼで米に付着した野生の乳酸菌・酵母たちを、そのままお酒の中に取り込む鍵となるわけです。
代表が日々問い続けてきた「土着性を、酒で表現する」——その命題に対する、これ以上ない答えがここに見えてきます。

さらに科学者視点が反映されているのが、「株式会社BIOTA」との協業による、脇山の"見えない生態系"のDNA解析です。
脇山の土、結城さんの米、そして仕込みの各サンプルをDNA解析にかけ、どんな微生物がどう移り変わり、発酵に関わっていくのかを、一つひとつ紐解いていきます。

菩提酛という古い製法が、実は土地の生態系を酒に引き込む力を持っていたとしたら、、、それを確かめようとすることに意味があると信じています」。

達成された暁には、支援者限定でオンライン解説会も予定されており、あなたのグラスの中の一杯に「脇山のどんな生きものたちが関わっていたのか」を、代表自らの言葉で解説していただけます。

またリターンは大きく3つのコースから選べます。

・【どぶろく堪能コース】自宅で味わう生酛どぶろくと菩提酛どぶろくの飲み比べセットなど、8種類。
・【どぶろくる!体験コース】収穫+醸造の1年間を副田代表と一緒に体験(合計30名限定)。
・【スペシャルリターン】70L木桶(1人分にすると約100〜130杯ぶんの大きな木桶)をまるごと一本オーナーになれる「木桶オーナー」、脇山米の玄米・精米セットなど。

目標金額は50万円、募集は2026年8月31日23:59までです。

「その土地の物語を、一杯のどぶろくで飲む」——そんな新しい酒の未来を、あなたも一緒に応援してみませんか?
▼クラウドファンディング「【第2弾】皇室献上米の里・脇山を、どぶろくる。」
https://camp-fire.jp/projects/967693/view


【Cultiva糸島醸造所】
819-1124
福岡県糸島市加布里5丁目7-8
HP:https://cultiva-sake.com/

Cultivaの”麹歩合違い”のどぶろくを飲み比べ♪

Sankeinishiki NAGANO 2025BY -Koji Ratio 40-とSankeinishiki NAGANO 2025BY -Koji Ratio 20-
※Sankeinishiki NAGANO 2025BY -Koji Ratio 40-
Sankeinishiki NAGANO 2025BY -Koji Ratio 20-
画像引用元:Cultiva提供


”お酒を科学する”というCultivaの実験を体験出来るのがこちらの2本!

【Sankeinishiki NAGANO 2025BY -Koji Ratio 40-】

【Sankeinishiki NAGANO 2025BY -Koji Ratio 20-】

一見、同じ酒米を使用した同スペックのお酒に見えますが、実は”麹歩合”違いのお酒なのです!

同じ酒米でも精米歩合が違う日本酒はよく目にすることはありますが、麹歩合が違うお酒はなかなか出会ったことはないのではないでしょうか?

今回の2本にも副田代表の探求心が詰まっています。

使用しているのは長野県産の「山恵錦(さんけいにしき)」という酒米。
華やかな香りとなめらかで透明感のある味わいが特徴のお米ですが、珍しいポイントとして、品種登録される際に麹に適しているかどうかを見分ける”製麹適正”が行われていること。
その製麹適正の高さは、副田代表の研究者としての好奇心を大きく刺激することになり、敢えて麹歩合違いのどぶろくを開発したのです。

では、そもそも麹歩合が違うとお酒の味わいはどのように変化するのでしょうか?
麹の量を増やすことで、デンプンから糖に進みやすくない甘味と味わいの濃さが表立ってきます。
つまり、アミノ酸度がプラスとなり、日本酒度がマイナス傾向になると言えるのです。

今回はそんな2本の飲み比べを体験することが出来たので、それぞれの特徴をご紹介していきましょう!

Sankeinishiki NAGANO 2025BY -Koji Ratio 40-

Sankeinishiki NAGANO 2025BY -Koji Ratio 40-
※Sankeinishiki NAGANO 2025BY -Koji Ratio 40-
画像引用元:Cultivaオフィシャルサイト

「Sankeinishiki NAGANO 2025BY -Koji Ratio 40-」

長野県の契約農家が栽培している酒米「山恵錦(さんけいにしき)」を使用。
農薬や化学肥料は一切使用されていない、自然栽培・特別栽培の酒米です。

精米歩合は90%、最低限の磨きで、素材の旨みを最大限に引き出す設計で、「米の違いを酒の違いに」というCultivaの哲学が垣間見えます。
麹歩合は40%
通常の日本酒では麹歩合は20%程なので、非常にたっぷり麹を使った贅沢な一本です。

グラスに注いだ瞬間、乳酸系のふくよかな香りがふわりと立ちのぼり、上澄みだけでもその香りの強さは一目瞭然。
「これは絶対、味も濃いはず」と想像してしまいます。

口の中いっぱいに広がるのは、しっかりとした旨みと甘み、そして複雑に絡み合う味わいの重層感。
米の粒感もほんのり残り、舌の上で"米そのものを噛みしめているような"感覚さえ味わえます。
味わいの重層感、旨みの奥行き、香ばしさなど、どれもクセになる要素ばかりです。

そんな40%のおすすめの楽しみ方は、意外にも「温めて」だと副田代表は言います。
「40はどちらかというと常温とか燗向きなお酒です」
ぬる燗にしてお肉料理と合わせるのもたまりません。
チーズ、チータラ、ぬる燗ロースト、から揚げ——味の濃い食材とがっつり組めば、その真価が発揮されます。

さらに副田代表によれば、冷蔵庫で1ヶ月ほど寝かせると味がさらに乗って、別物のような美味しさに変わるとのこと。
気に入ったら追加で買って寝かせておくのもいいですね♪

■Sankeinishiki NAGANO 2025BY -Koji Ratio 40- スペック■

原材料 米(国産)・米麹(国産米)
使用米 長野県産山恵錦100%
酵母 オリジナル酵母
精米歩合 90%
麹歩合 40%
アルコール度 15度

Sankeinishiki NAGANO 2025BY -Koji Ratio 20-

Sankeinishiki NAGANO 2025BY -Koji Ratio 20-
※Sankeinishiki NAGANO 2025BY -Koji Ratio 20-
画像引用元:Cultiva提供

「Sankeinishiki NAGANO 2025BY -Koji Ratio 20-」。

こちらも同じ長野県産「山恵錦」を90%精米で醸しています。
グラスに注いだ瞬間から、40%とは明らかに違う印象があり、香りの立ち方は控えめですが、その分すっと鼻に抜けていく心地よさが感じられる。

「40が"香りや重層感で圧倒するタイプ"なら、20は"香りを引き算するタイプ"」——そんな例えがしっくりくる印象です。

口に含めば、驚くほど滑らか。
40%で感じられた米の粒感がなく、まるでとろけるようにのど元へと落ちていきます。この滑らかさには、じつは副田代表の狙いが隠されていました。

「20%は、実はちょっとお米を潰して粒をなくしてるんです。より滑らかにしていて、どちらかというとこっちは甘みを残しています」と語るように、スイスイ飲める一杯に仕上げられています。

おすすめの飲み方としては、少し氷を浮かべて飲んでもらうと夏でも爽やかにどぶろくを楽しめるようです。

副田代表はこの20%の完成度について、

「この20%っていう麹歩合は、バランスを保つために理にかなっているんだなっていうのを感じます」と、作りながらその数字が体現する味を実感したそうです。

40%と比べれば味わいの重層感は控えめだからこそ、スッと入り、飲み進めても疲れない。真夏の夕暮れどきに、氷を1つ2つ浮かべてグラスを傾ければ、これほど贅沢などぶろくはないかもしれませんね。

同じ米・同じ酵母・同じ水で、麹歩合を変えるだけでここまで違う世界が生まれる——これこそが、Cultivaの「麹歩合違い飲み比べ」の研究成果であり、飲み手としての醍醐味です。

■Sankeinishiki NAGANO 2025BY -Koji Ratio 20- スペック■

原材料 米(国産)・米麹(国産米)
使用米 長野県産山恵錦100%
酵母 オリジナル酵母
精米歩合 90%
麹歩合 20%
アルコール度 15度

小澤酒造Q&A

Cultiva糸島醸造所とはどのような場所ですか?
2024年に福岡県糸島市に誕生した、米の違いを酒の違いにすることをコンセプトにする新進気鋭のどぶろく醸造所です。
代表の副田大介氏の経歴や特徴は何ですか?
大学院で微生物を研究し、大手酒造メーカーでの研究職を経て独立した、酒造業界ではきわめて珍しい「技術士(生物工学部門)」の肩書を持つ醸造家です。
「酒米テロワール」とはどのような概念ですか?
米の品種という第1層と、栽培環境や土壌などの第2層を組み合わせることで、米を中心に据えてその土地の個性を酒に表現する新しい概念です。
Cultivaのお酒のラベルにはどのようなデザインが描かれていますか?
畑のうね(畝)を表現した縦線が数本描かれており、「土を耕やすことが文化に繋がっている」というブランドの世界観を表現しています。

まとめ

技術士・副田大介代表が福岡県糸島で始めた、小さなどぶろく醸造所"Cultiva"。

「米の違いを酒の違いに」というシンプルな哲学のもとで、酒米テロワール、米ぬか酵母、そして脇山の菌叢解析——ここまで積み重ねてきた挑戦のすべてが、一杯のどぶろくに詰まっています。

日本酒業界には、精米歩合や特定名称、産地や銘柄など、選び方の指標がすでにいくつもあります。
しかしCultivaが提示するのは、それらとはまったく違う"新しい物差し"です。
「その米は、どんな土地で、誰の手で育ち、どんな微生物と出会って酒になったのか」という、一杯のどぶろくの背景にある壮大な物語を研究し、見える化しています。そして飲み手には「お酒の選び方は、もっともっと自由でいいんですよ」という自由で優しいメッセージを発しています。
そんな楽しみ方を、副田代表は静かに、しかし確信を持って広めようとしています。

例えば、同蔵の「Sankeinishiki NAGANO 2025BY」の40と20を飲み比べれば、そこに広がるのは「同じ米・同じ酵母・同じ水でも、麹歩合ひとつで世界は変わる」という新鮮な驚き。
今まで日本酒を"酒米、銘柄や精米歩合といったわかりやすい基準"で選んできた方にも、酒の楽しみ方の"別の扉"がそっと開かれると思います。

そんな副田代表が今、まさに動かそうとしているのが、クラウドファンディング「脇山をどぶろくる」。
100年前に昭和天皇へ献上された脇山のお米を使い、室町時代に生まれた伝統製法「菩提酛(ぼだいもと)」で仕込み、その土地の微生物までも可視化するという壮大なプロジェクトです。
これは、その土地の空気を丸ごと酒に詰め込むという、試みでもあります。

日本酒の未来をさらに切り拓く「理系の研究者であり、日本酒の異端者」でもある副田代表の好奇心は尽きることはないと感じます。
あなたも是非、その好奇心と「土地の生命が丸ごと詰まった一杯のどぶろく」を、味わってみませんか?

オンライン酒蔵留学に参加するには?


「もっと酒蔵さんの想いを知りたい!」「オンライン酒蔵留学に興味がある!」という方は、下記よりご参加ください!
毎月異なる酒蔵さんとダイレクトにお話が出来る貴重な場となりますので、推せる蔵が見つかるかもしれませんよ♪
是非皆さんのご参加お待ちしております!

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オンライン酒蔵留学の流れ

①事前にお酒が届く!
・オンライン酒蔵留学をお申し込み後、ご自宅にお酒をお届け。

②オンライン酒蔵留学に参加!
・つくり手さんと乾杯!(ZOOMまたはYouTube LIVE)
・前後半に分けて皆さんと交流しながら推し蔵ポイントを探る。

③全国に飲み友達が出来る!
・オンラインで全国の日本酒ファンと情報交換し、飲み友達が出来る。

過去のオンライン酒蔵留学の様子をまとめたレポートは記事はこちらからご覧いただけますので、是非参考にしてみてください!
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とも 日本酒ライター ラジオ番組制作者を経て、Web・EC事業に長らく携わっています。
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じゅん 日本酒ライター ものづくりに携わっている傍ら日本酒ライターをしています。
日本酒の美味しさに目覚め、すっかり虜になりました。
是非、日本酒の文化を広めていきたいです♪

趣味:ガラス細工、旅行、フットサル
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