オンライン酒蔵留学とは?
オンライン酒蔵留学は、おうちにいながら地方のお酒の作り手さんとダイレクトにつながって、一緒に乾杯できる日本酒通販サービスです。
作り手さんの想いや人柄も味わうことができ、日本酒を通して「人生の学び」や「新たなつながり」が生まれます。
離れて暮らす仲間と「たのしく学ぶ」ことで、いつものお酒がさらに美味しく味わい深くなっていきます。
・酒蔵見学に行ってみたいけど、時間が取れない…
・もっと色んな日本酒の知識を増やしたい!
・日本酒好きの仲間が欲しい!
・酒蔵を応援していきたい!!
こういった想いを抱いている方には是非おすすめの場です!!
第52回 オンライン酒蔵留学

■日時:2月22日(土)19:00~
■登壇者:
株式会社上代 四代目代表取締役 「遠藤みさと」さん
株式会社上代 二代目杜氏「請川雄哉」さん
鳥取県西部に位置する伯耆町(ほうきちょう)。
この地でどぶろく醸造場を事業承継した二人の若者が、まちづくりに奮起しているのをご存じでしょうか?
鳥取県で初めてどぶろく特区に認可され、数々の賞を受賞してきた「上代」のどぶろく。
そのどぶろくを引き継ぎ、新たに目指すまちづくりとは?
今回はどぶろくの魅力や今後のビジョン、地域の活性化について、次世代のお二人ならではの視点でお話しいただきました。
上代(かみだい)について

西に鎌倉山、北に中国地方最高峰の名峰「大山」が隣接する自然豊かな町。鳥取県伯耆町。
どぶろく醸造場「上代」は、この伯耆町の上代地区に蔵を構えます。
かつて上代地区には「養老泉」というおいしくて有名な造り酒屋がありましたが、昭和40年代に米子市の造り酒屋と合併をしました。
合併した米子市の造り酒屋では、平成17年に有志により上代地区の源流米でお酒を造る会を結成し、濁り酒「源流あられ酒 上代」が誕生。
そして平成20年に皆生温泉組合青年部と連携し「海に降る雪 上代」が誕生しました。

しかし、その米子市の造り酒屋も平成21年(2009年)に廃業が決まることに。
『上代のお酒はもう造れないのか…』
上代地区は、その昔、集落の寄り合いで互いに造ったどぶろくを徳利に入れて持ち寄り、味を楽しみながら地域の交流を図っていた農村社会の歴史がありました。
こうした背景から、「どぶろく」と「そば」でもう一度地元を盛り上げるべく有志が集まり、同年5月に二部小学校福岡分校廃坑跡地に「まちづくり会社上代」を設立します。
そして、7月には鳥取県で初めてどぶろく特区の認可を受け、平成22年(2010年)1月に醸造免許を取得。
そこから「上代」のどぶろく造りが始まったのです。

地域の方々と酒米の田植えから始め、誕生させたどぶろくがこちらの「源流どぶろく 上代」。
設立からわずか4年で【全国どぶろく研究大会濃芳醇の部最優秀賞】を受賞するなど、全国にその名を広めます。
さらに上代プロジェクトの一環として、二部小学校福岡分校跡地に農家食堂を開設。
二部小学校福岡分校は地域にとって心の拠り所、思い入れの深い学校であったため、校舎の姿をできるだけ残し、伯耆町の魅力と共に地域活性化を目指してきました。
“まちづくり”の意志を継いだ二人の若者

平成21年(2009年)の創業以来、様々な形で地域を盛り上げてきた「上代」ですが、令和3年(2021年)、蔵人の高齢化や設備の老朽化、コロナ禍の影響により廃業することが決定していました。
そこに後継者として名乗りをあげたのが、現在四代目代表取締役を務める「遠藤みさと」さんと二代目杜氏を務める「請川雄哉」さん。
代表取締役「遠藤みさと」

1997年生まれ。鳥取県米子市出身。
大阪の大学に在学中、夏休みの期間限定で鳥取にタピオカ専門店をオープンするほど地元愛に溢れています。
卒業後、大阪の経営コンサルティング会社に就職しますが、自身と会社との方針のギャップにより5ヶ月で退職。
鳥取に貢献したいという想いが強く、Uターン。
地元で何が出来るか模索していたところ、「上代」の廃業の知らせを耳にすることに。
もともと遠藤さんの父親が「上代」の立ち上げに関わっており、自身も幼少の頃に田植えに参加していたこともあったため「上代」は非常に思い入れ深いコミュニティーでした。
“地元で造られたものがなくなってしまうのは勿体ない…”
再び自身の手で地域を盛り上げるべく事業承継を決意。
2022年(令和4年)1月に「上代」に入社し、同年8月に若干25歳の若さで四代目代表取締役に就任しました。
杜氏「請川雄哉」

「ウケさん」の愛称で親しまれている請川さんは、1995年生まれ。香川県観音寺市出身。
実家が農家ということもあり、地元香川の大学で農学を学びます。
卒業後、大手消費財メーカーの営業職として勤務しますが、営業として会社の製品を売る中で、自分自身がイチから作ったものを販売してみたいという想いが強くなったのだとか。
自身のやりたいことが明確になったタイミングで、遠藤さんと知り合い、「上代」へ誘われます。
大学で発酵などを学んでいたため、酒造りにも興味があり、何よりも自分自身の想いを実現できるという事で迷わず杜氏への道を決意しました。
請川さんは学生時代に一年間インドネシアに留学していたこともあり、その語学力とコミュニケーション力を活かし、鳥取大学に留学している学生の生活サポートなどもしているマルチな才能の持ち主です。
事業承継の難しさ
そんな才気溢れる二人ですが、事業承継するにあたっては先代の蔵人たちとのコミュニケーションに苦労したそうです。
事業承継したい気持ちは強くても、これまでの「上代」の歴史を知らない若者に急に任せるのは先代にとってやはり不安だったことでしょう。
ましてや職人の世界ならば尚更難しいことです。
しかし、二人はまちづくりと酒造りに対する想いや気持ちを言葉以上に態度で示すことで、徐々に本気度を理解してもらうようになります。
請川さんは持ち前の勤勉さと素直さで、半年ほどで酒造りのほとんどを任せてもらい、遠藤さんは地域への情熱とコミュニケーション力ですぐに社長に内定し、信頼を得ました。
こうして二人の若い世代がこれまで大切にしてきた“まちを盛り上げたい”という意志を継ぎ、新たなマインドを取り入れながら「上代」を見事復活させたのです。
現在は遠藤さんを中心に、SNSでの発信を精力的に行っており、その他にも田植え体験や小学校への訪問、お祭りなどのイベントに積極的に参加するなど、まちづくり会社として世代を超えた地域交流で伯耆町の“思いや空気”を届けています。
遠藤さんは、町の人々から「上代を守ってくれてありがとう」など感謝の言葉をもらう機会が増えたことで事業承継して良かったと心から感じているようです。
県内初の「どぶろく特区」!上代のどぶろくの魅力とは?

前述の通り、「上代」のある鳥取県伯耆町は平成21年(2009年)7月17日に県内で初めて「どぶろく特区」に認定されました。
「どぶろく特区」とは、地域特産の発酵酒「どぶろく」の製造と販売が特別に認められた区域のことで、地域資源を活用して地方経済を活性化させることを目的としています。
通常、酒類の製造には酒税法による厳しい規制が適用されますが、特区内では一部の規制が緩和され、小規模な造り酒屋でもどぶろくの製造が可能となるのです。
特区の認定には一定の条件を満たす必要があり、製造施設の衛生管理や品質管理をはじめ、地域の特性を活かしたどぶろくの製造方法や地元の食材を使った独自のレシピ、製造したどぶろくの提供場所の有無などが挙げられます。

県内初のどぶろく特区として伯耆町の風土が詰め込まれた看板商品が「源流どぶろく 上代」。
日本一を目指したこのどぶろくは、自家栽培の酒米「五百万石」を50%精米し、鎌倉山水系野上川の源流水で仕込んだ贅沢な純米大吟醸です。
すっきりとした淡麗辛口ですが、どぶろく本来のお米の旨味もしっかりと楽しめる飽きの来ない味わいに仕上がっています。
その味わいは瞬く間に評価され、「上代」の設立からわずか4年で【第8回 全国どぶろく研究大会濃芳醇の部最優秀賞】を受賞しました。
その後も数々の賞で入賞を果たすなど伯耆町の魅力をアピールしています。

「上代」には、源流どぶろく以外にも女性をターゲットにした低アルコールのどぶろく「もろみ美人」やお米の甘みが感じられる「あま酒」なども展開しており、ホームページ上では、その日の気分によって飲むものや飲み方をおすすめしてくれる「Bar.KAMIDAI」が掲載されています。
カクテルやハイボール、デザートなども提案していて、バーチャル気分を楽しみながらその日の一杯を決められので是非「Bar.KAMIDAI」のページもチェックしてみてください♪
忙しい現代人に!?新たな商品「AM」シリーズ

事業承継をした二人が「上代」の新たなブランドとして誕生させたのがこちらの【朝専用の甘酒】をコンセプトにした「AM」シリーズ。
「上代」はどぶろくを主力商品としていますが、まだまだどぶろく自体の認知度が低く、若者のアルコール離れも危惧されています。
そこで、遠藤さんは昨今の発酵食品・甘酒ブームに着目。
「上代」のラインナップにある「あま酒」を基に、女性をターゲットにしたカジュアルに飲める甘酒をリブランディングしました。
「AM」シリーズには「AM7(エーエムセブン)」、「AM10(エーエムテン)」の2種類があり、最大の特徴は、掛米を使用せずに麹米のみで造っていること。
さらにどぶろく同様、50%精米なのでクセのない上品な甘みとキレイな味わいに仕上がっています。
「AM7」は、お米の粒感を撹拌させてペースト状にしているため、朝の忙しい時間に手軽にエネルギー補給が出来る一本。
一方、「AM10」は一般的な甘酒と同じく粒感があり、糖度も高いため休日など時間に余裕がある時に食感を楽しみながら味わえます。
気分や時間に寄り添った新しい形の甘酒を是非ご賞味あれ!
上代のビジョンマップ

まちづくり会社「上代」としてのミッションは、豊かな自然や文化を守りつづけ"想いや空気を"人々に届けること。
遠藤さんは、今後の展望について「まちづくり」の形とはどのようなものか考えた時、やはり“そこに人が集まること”だと改めて思いました。
伯耆町に来てもらい賑わいが溢れる。
そしてその周りに住んでる方も元気になることを創り出していきたいと願い、自らビジョンマップを作成。

・現在休業中の農家食堂をカフェにリノベーション案
・蔵見学や体験が出来るオープンな蔵
・田植えなどの原料作り体験
・以前は河川プールとして使われてた川の活用
などなど、ここでしかない唯一無二の自然環境を活かした地域交流を目指しています。
また、「上代」がどぶろくを造って売ることで周りの農家やお店にも還元される。
そんな点と点が線になるような地域一体のビジョンを描いています。
「上代」が送る“どぶろく”と“まちづくり”の物語。
夢と希望が詰まったその物語を是非この足を運んで見に行きたくなります。
かつて日本で一番大きな村があったとされる伯耆乃国。二千年の時を経て、再び伯耆町から輝きを放つこととなるでしょう。
【株式会社上代】
〒689-4235
鳥取県西伯耆郡伯耆町福岡2073-1
TEL:0859-62-1711
MAIL:info@kamidai.co.jp
HP:https://kamidai.co.jp/
上代のお酒と甘酒をご紹介!

【1本目】 源流どぶろく 上代

鳥取県で「どぶろく特区」第一号に認定され、初めて誕生した「上代」の看板商品。
自家栽培の酒米「五百万石」を50%精米し、鎌倉山水系野上川の源流水で仕込んだ贅沢な純米大吟醸です。
ミルキーな舌触りのすっきりとした淡麗辛口ですが、どぶろく本来のお米の旨味もあり、さらにかすかに感じる発泡感も楽しめます。
また、味噌汁や鍋に入れてアレンジするのもおすすめですよ♪
するめの麹漬けや焼肉などとペアリングしていただくと相性抜群だそうです!
【2本目】 AM7(エーエムセブン)

「上代」の新たなブランドとして誕生した朝専用の甘酒「AM」シリーズ。
最大の特徴は、掛米を使用せずに麹米のみで造っていること。
さらに50%精米なのでクセのない上品な甘みとキレイな味わいに仕上がっています。
「AM7」は、お米の粒感を撹拌させてペースト状にしているため、朝の忙しい時間に手軽にエネルギー補給が出来る一本。
夏場の食欲がない時などにサッと飲めて吸収率を上げてくれます♪

ジュレのような感覚でスプーンで食べてもらったり、お料理やスイーツにトッピングするのも面白そうです♪
お子様にもおすすめですよ!!
【3本目】 もろみ美人

「上代」の先代が女性をターゲットに考案した低アルコールのどぶろく「もろみ美人」。
普段お酒を飲まない方でも飲みやすいように、アルコール度数8%に設定し、さらに甘口に仕上げています。
お米の粒感もあり、ガス感も感じられるのでカジュアルにどぶろくを楽しむことが出来る一本です。
このどぶろくを飲んで美人になってほしいという先代の想いが込められています。

また、どぶろくなどの濁り酒の醍醐味はやはり上澄みも楽しめることでしょう!
参加した留学生はこのように上澄みと濁りの部分に分けて味わっていました。
おすすめのペアリングは、生ハムやカプレーゼなど塩味の効いたおつまみと合わせるとどぶろくの甘さと上手く調和してくれます♪
上代の合言葉“今夜はどぶらん?”を流行らせるには?
「今夜はどぶらん?」
こちらはSNSで徐々に浸透しつつある「上代」の合言葉。
この合言葉と共にどぶろくをどうしたら流行らせることが出来るのか?
留学生のみなさんで話し合っていただきアイディアを出してもらいました!
- 「発酵スムージー」や「酒スムージー」など呼び方を現代風にしてみる。
- 容器をパウチにしてカジュアルに飲めるようにする。
- アルコール度数20度などおもいきり高くして色々な割り方を楽しめるようにする。
- 地元の特産物と合わせた商品を造る。
- 醪のままのどぶろくの特性を活かし、コーヒーフィルターなどで濾過させて自宅で気軽に清酒を造れることを提案する。
- 他の飲料と同様に品目ではなく商品名で広げていく。
- 乾杯酒にどぶろくを浸透させる。
上代Q&A
オンライン酒蔵留学で挙がった「上代」のお二人への質問を一部ご紹介します。
- 先代の頃から五百万石100%の50%精米なのですか?
- はい、そうです。
以前は70%にも挑戦していたみたいですが、味わいの違いや地域の方からの評判により50%精米に方針を固めたようです。 - 先代から引き継いで変えたところはありますか?
- レシピは大きく変えていません。
作業の動線的なものは効率を考えて変えています。 - 石高は年間どのくらいですか?
- 四季醸造での造りで年間50石ほどです。
小さな蔵で最小限の設備なので、今後設備投資も考えています。 - AMシリーズの甘酒は何分くらいかき混ぜていますか?
- AMシリーズの基となる既存商品の「あま酒」を数十秒攪拌させています。
その後、火入れを1時間行います。
オンライン酒蔵留学に参加するには?

「もっと酒蔵さんの想いを知りたい!」「オンライン酒蔵留学に興味がある!」という方は、下記よりご参加ください!
毎月異なる酒蔵さんとダイレクトにお話が出来る貴重な場となりますので、推せる蔵が見つかるかもしれませんよ♪
是非皆さんのご参加お待ちしております!
オンライン酒蔵留学の流れ

①事前にお酒が届く!
・オンライン酒蔵留学をお申し込み後、ご自宅にお酒をお届け。
②オンライン酒蔵留学に参加!
・つくり手さんと乾杯!(ZOOMまたはYouTube LIVE)
・前後半に分けて皆さんと交流しながら推し蔵ポイントを探る。
③全国に飲み友達が出来る!
・オンラインで全国の日本酒ファンと情報交換し、飲み友達が出来る。
過去のオンライン酒蔵留学の様子をまとめたレポートは記事はこちらからご覧いただけますので、是非参考にしてみてください!
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次回もハンズオンポーズで乾杯!
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