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【徳島県上勝町・上勝開拓団】どぶろくを”こめしゅ”へアップデート!

オンライン酒蔵留学レポート(上勝開拓団エルミタージュ・バレー酒ブリュワリー)

オンライン酒蔵留学は、おうちにいながら地方の酒蔵さんとダイレクトにつながって、一緒に乾杯できる日本酒体験型サービスです。
作り手さんの想いや人柄も味わうことができ、日本酒を通して「人生の学び」や「新たなつながり」、そして「推し蔵」が生まれる場となります。

本記事では、これまでオンライン酒蔵留学にご出演していただいた酒蔵さんをご紹介!
この記事を通して、酒蔵さんの想いやこだわりについて是非触れてみてください♪

今回は、徳島県上勝町にある上勝開拓団が運営する酒蔵「エルミタージュ・バレー酒ブリュワリー」をご紹介いたします♪

上勝開拓団(かみかつかいたくだん)について

上勝町 景観
※上勝町景観
画像引用元:上勝開拓団HP

 

日本一楽しい村を作る――
徳島県の山奥に、目を見張る美しい棚田が広がり、澄んだ空気が漂う自然豊かな場所があります。
そこは、棚田百選に選ばれた徳島県上勝町(かみかつちょう)。
また、この地は環境意識が高く、「ゴミゼロ」を掲げ、環境保全の取り組みで知られる町でもあります。

2022年7月、この静かな山あいの集落に小さな酒蔵が誕生しました。
その名は「上勝開拓団(かみかかつかいたくだん)が運営する、「エルミタージュバレー・酒ブルワリー」。
酒蔵が建つのは、標高約400メートルの山あいにある「庵ノ谷(あんのたに)」という小さな集落。
築300年の古民家を活用した酒蔵では、上勝町の棚田で育てられた米と山の天然水を使い、どぶろくやリキュールが醸されています。
正式には日本酒ではなく、醸す酒が「どぶろくであることが最もユニークな点です。
そして、さらに彼らが掲げ、実際に手掛けているのは、どぶろくの常識を軽やかに飛び越える、新感覚の「米酒(こめしゅ)」。
どぶろくを進化させた酒です。


一方で、さらに興味深いのは、この地で事業を興し、地元を盛り上げ、酒造りを始めた人物のこと。
後継ぎでもなく、この地の生まれでもなく、酒造りに縁があるわけでもない。
まったく真逆と言ってもいい世界にいた――大都会のテレビ業界の第一線で活躍していた人物。
株式会社「上勝開拓団代表取締役」の「仁木啓介(にきけいすけ)」氏です。

仁木代表が、この上勝町とつながった歩みを見ると、"やはり人の縁、地との縁とは本当に不思議"で、
人生に偶然などないのかもしれない、と感じてしまいます。

ただそんな上勝町も、人口減少や高齢化が進んでおり、空き家や耕作放棄地が多い地域となっています。しかし、上勝町の人々のパワーを感じた仁木代表は、
「移住者もパワーやスキルを身につけ、空き家や耕作放棄地を自分たちの夢みる姿に変えていこう!」という想いを抱き、「株式会社 上勝開拓団」を立ち上げ、まず集落の古民家を借りてBarを始めることになります。

そんな、上勝町に惚れ込んだ「上勝開拓団」代表取締役:仁木代表と、日本の美しい風景が残る地で醸されている酒と、代表の強い地域愛を一つずつ紐解いていきます!

元テレビマンが上勝町に魅了されるまで

株式会社上勝開拓団代表取締役 仁木啓介氏
※株式会社上勝開拓団代表取締役「仁木啓介」氏
画像引用元:上勝開拓団HP

「毎日同じことをするのが苦手だったんですよ」と、
仁木啓介(にきけいすけ)代表は語ります。
かつては東京でテレビディレクターとして駆け回る日々を送っていました。
そんな彼がなぜ、この山奥で酒を造っているのでしょうか。

きっかけは、2009年の「ゴミゼロの町、上勝町」というテーマでの番組制作のため町を訪れた夜のこと。

取材のため、宿泊していた旅館の1階から賑やかな宴会の音が聞こえてきました。
ほどなく、「お前らも降りてきて飲もうぜ」という地元の方の声に誘われ、気づけば大宴会。
「いやぁ、人生で一番楽しかった」と振り返るように、
仁木代表はすっかりこの町の「人」に魅了されてしまいました

その後、パワフルな地元のお二人のおばあちゃんへの密着取材を行います。お二人のおばあちゃんは、朝5時から杵と臼で餅をつき、直売所に運んで販売。
そのあとは田畑の農作業を行い、チェーンソーで木を切るという、とんでもない重労働をこなします。

そして、夕方になるや、一升瓶をラッパ飲みするような豪快な酒の飲み方で夜を楽しむ。
そんな上勝の「人」が放つ生々しい熱量に徐々に惹かれ、いつしか仁木代表は移住を決意したのです
勿論、都会に比べれば不便なことはたくさんあると言います。
例えば、一番近くのコンビニでも車で30分かかる。
買い物に行くのにも徳島市内のスーパーには1時間かかるので、週に1日程度。
けれども、ここ上勝町ではほとんどお金を使わない。東京にいたときは、常にお金を使う毎日。そうしないと生きていけないライフスタイルだったと言います。

「とにかく、ここでは何とか食っていけるというのが大きいですね。現金を全然使わないし、大型の冷蔵庫にまとめ買いした食料を入れちゃうので、そんなに困らないですね」とのこと。

また、昔のいわゆる閉鎖的すぎる田舎と違い、

「私にとっては、人間関係がいいですね。昔は人間関係が近すぎて嫌だ、と田舎を出ていく人も多かったと思いますが、今の時代は逆に近いぐらいのほうが楽しいと思ったりもしますね」

人間関係が希薄になった現代だからこそ、この近いぐらいの距離感が新鮮だとおっしゃいます。
加えて今の上勝町は、インバウンドも増えているそうですが、実は上勝町の「ゴミへの取り組み」を学びたくて来る団体や個人の方もいらっしゃるそうで、決して閉鎖的ではなく、むしろ外部にオープンな環境なのです。

そんな仁木代表の1日の例ですが、早朝に起床、メールチェックなどをしてから田んぼの見回り、その後は午前8時ぐらに職場に来て甘酒の瓶詰などを昼過ぎまでやり、ようやくランチ。Barの準備を行った後、23時ぐらいに店を閉める、といった、なかなかハードな生活ですが、
「いやぁ、楽しいですね。逆に、やることが亡くなったほうが困りますよ」と淡々と語りながらも、
残りの人生、全部酒に捧げたいですね」と笑います。

棚田を守り、どぶろくづくりへ。

上勝町の棚田
※上勝町の棚田
画像引用元:上勝開拓団HP

移住後、動画制作業務、古民家バー「BAR IRORI(いろり)」、BBQやグランピング施設の運営などで何人かのスタッフとともに、町を盛り上げていた仁木代表でしたが、ある悲しい事故がもう一つの転機となります。
きっかけは、いつも職場まで通う、眺めていた美しい棚田。

ある日、秋の収穫の時にそこの農家さんが、
「コンバインで棚田に降りて行く時に転落してお亡くなりになったんです...」
遺されたのは、奥様だけ。後継ぎはいない。

"いつも当たり前のように眺めていたその美しい風景が失われるかもしれない..."という想いにかられた仁木代表は、奥様に思わず告げます。
「僕にやらせてください」と。

そして2021年、仁木代表をはじめ、スタッフを含めたほとんど素人たちによる米作りが始まったとともに、
この美しい上勝の棚田を後世へ残す活動が新たに始まることとなります。

ただ地元農家さんの指導のもと、少しずつ棚田での米作りをスタートしたものの、 米作りは手間の割に全く儲からないのは、昨今の農業事情を知る読者の皆様にはご存じかと思います。
しかも、高齢化が進み、米を作る田んぼ面積も減っているという時代。
そこで行き着いたのが、単に米を育てるのではなく”自ら育てた米で酒を造ること”
米にさらに付加価値をつけ、美しい棚田を知ってもらうとともに、町を知ってもらう。
その結果、目指したのは、誰もが親しみやすい「米酒(こめしゅ)」としてのどぶろくだったのです。

どぶろくは”こめしゅ”へ

上勝開拓団のこめしゅ
※上勝開拓団のこめしゅ
画像引用元:上勝開拓団HP

 

仁木代表の「うまい酒を作って、いろんな人と一緒に酒が飲める。それだけでうれしいんです」という言葉に、取材時に訪れた旅館での人生で一番楽しかった一夜が、酒造りの原点なのだと改めて感じざるを得ません。

昔から日本の農家では自分たちの育てた米で麹や甘酒、どぶろくを作ってきたという文化がありました。けれども、明治になり、家庭でのどぶろくの醸造は禁止されることとなり、大量生産された安い日本酒が手に入るようになると、どぶろく造りの伝統は農村から消えていきます。

そんな、日本人にとって身近な酒であった「どぶろく」を現代的な視点と手法でとらえなおし、「どぶろく」→「米酒(こめしゅ)」という、米から作る酒は清酒だけでなく、しかも酒米から作る酒だけが日本酒でないという、改めて「日本人の酒とは何か?」という原点を考えることになります。
そして、「どぶろく」という呼び名に囚われるのではなく、「こめしゅ」という大きなジャンルで米から醸す酒を見つめなおし、「自由な酒造り」を行っているのが、上勝開拓団なのです。

地域に根差した酒である「どぶろく」は米本来の甘味や旨味が感じられ風土や作り手によって味が変わり、さらに現代的な手法がそこに加わると、その可能性は単なる家庭で作っていたお手軽な酒、という範疇を大幅に超えていきます。
そのため、徳島県上勝町の棚田で育てた米を使い、山から湧き出す水で仕込んだふるさとのどぶろくを復活させるということは、"単に伝統を引き継ぐだけでなく、地域ならではのオリジナル酒を開発する大きなチャレンジ"でもあるのです。

恋の予感 Destiny ー運命ー【スパイス&柑橘どぶろく】

恋の予感 Destiny ー運命ー【スパイス&柑橘どぶろく】
※恋の予感 Destiny ー運命ー【スパイス&柑橘どぶろく】
画像引用元:上勝開拓団オンラインショップ


そのネーミングのみならず、味にもひときわ個性を放つのが、「恋の予感 Destiny -運命-」というリキュール。
原料米には、その名も食用米「恋の予感」を使用。
広島で誕生したこの品種を、徳島県上勝町の美しい棚田で丹精込めて育てています。

このお酒で、目指したのは、大人が楽しめるトニックフレーバーの味わい。
グラスから立ち上るのは爽やかな柑橘の香りです。
ユズとダイダイの自然交配種とされる徳島県特産の希少な香酸柑橘「ゆこう」を使っており、
この「ゆこう」の国内生産の100%近くは徳島県内の上勝町といった山間部で行われており、生産量も極めて少なく一般の市場にはほとんど出回らないので、「幻の果実」とも呼ばれています。
この「ゆこう」をはじめ、すだちやゆずを贅沢に使用し、さらに厳選したスパイスを絶妙なバランスで加えた一本です。

口に含むと、どぶろくならではのやさしい甘みと米の旨みがふんわりと広がり、
後を追うように3種の柑橘の爽快な酸味を感じ、スパイスの心地よい刺激が全体を引き締めてくれます。
ほどよく粒感を残したなめらかな口当たりと、すっきりとした後味♪

"恋に落ちた瞬間のような甘さとほろ苦さ"が織りなす印象的な味わいが楽しめます。

これは単なるどぶろくではなく、この上勝町の棚田を未来へつなぎたいという地域の人々と仁木代表の想いが重なって生まれた特別な一杯ともいえるのです。
さらにロマンチックなネーミングに加え、柑橘系フレーバーを加えるというモダンさ。
これまでのどぶろくのイメージを鮮やかに塗り替える、まさに運命の出会いといえる1本です。

茶ぶろく

茶ぶろく
※茶ぶろく
画像引用元:上勝開拓団オンラインショップ

 

阿波番茶の魅力を閉じ込めた「茶ぶろく」――
実は全国的にも珍しい「阿波番茶(あわばんちゃ)」という発酵茶を使用したどぶろくです。
徳島県上勝町は、この発酵茶「阿波番茶」の産地。
この土地ならではの文化を酒造りに取り入れたのが、人気商品「茶ぶろく」です。

「阿波番茶って日本で4つしか残ってない発酵茶なんです」と仁木代表。

阿波番茶は、乳酸発酵による独特の酸味とやさしい香りが特徴。
その個性がどぶろくの発酵由来の旨みと重なり合い、爽やかさと奥行きを兼ね備えた味わいを生み出しています。
また、仁木代表によれば、
「発酵途中に阿波番茶を入れて、醸し水もお茶を使っている。」
言わば”クラフトどぶろく”なのです。

仕込み水のすべてではないものの、一部をお茶に置き換えることで、阿波番茶らしい穏やかな風味が酒全体に自然に溶け込み、どぶろく特有の米の甘みや発酵感を感じながらも、後味はお茶由来のすっきりとした余韻が広がります。

ラベルデザインにも上勝らしいこだわりがあります。
デザインを手掛けているのは、上勝町を拠点に活動するデザイナーさん。
地域の魅力を洗練されたビジュアルで表現しており、仁木代表も
「会社を作った時からずっとデザインしてくれている方で、友人でもあるんです」と大きな信頼を寄せています。
そのスタイリッシュでどこかかわいらしさも感じるボトルデザインも大きな魅力。
珍しい酒ということも相まって、贈り物や手土産としても印象に残る存在感がありますね。

日本酒好きの方はもちろん、お茶文化に興味のある方にもぜひ味わってほしい「茶ぶろく」。
上勝町が受け継いできた阿波番茶の文化と、上勝開拓団の自由な発想が出会って生まれた、ここでしか味わえないクラフトどぶろくです。

どぶろく庵仁 山椒

どぶろく庵仁 山椒
※どぶろく庵仁 山椒
画像引用元:上勝開拓団オンラインショップ

 

このお酒に使われているのは、まさに上勝町で収穫された山椒。
主に和食の薬味として親しまれる山椒ですが、上勝開拓団では「発酵中のどぶろくに漬け込む」ことで、その個性をお酒の中に引き出しています。

「地元産の山椒が手に入るんで、これも発酵中に漬け込んで山椒のフレーバーを出しています」と仁木代表。

後から香りを加えるのではなく、"発酵とともに山椒の風味をなじませる"ことで、 どぶろく本来の旨みと自然に調和した味わいに仕上がっています。

「山椒」と聞くと刺激的な辛さをイメージする方も多いかと思いますが、このお酒の魅力は意外にも、初手にくる「爽かさ」なんです。

仁木代表によれば、
「山椒ってみかん科の柑橘なんですよ。だから、最初は口当たりが割と爽やかな柑橘のフレーバーで、最後に軽くですけどスパイシーな感じが来る味わいです」。

その言葉通り、口に含むと、まず感じるのは柑橘を思わせる清々しい香り。
どぶろくのやさしい甘みや発酵由来の酸味と重なり、軽やかで爽快な飲み口を味わい、 そして飲み込んだ後には、山椒ならではのほのかなスパイス感が心地よく広がります。

和食はもちろん、焼き鳥や唐揚げ、グリルした魚料理などとも好相性♪
料理の旨みを引き立てながら食事の時間をより豊かにしてくれます。

常に地域の恵みを活かしながら、どぶろくの新たな可能性を追求する上勝開拓団。
「どぶろく庵仁 山椒」は、上勝町の山椒と発酵文化が出会うことで生まれた、まさにクラフト酒らしい一本です!

こめしゅを体験。飲食店向けプラン始動!

上勝開拓団のこめしゅ
※上勝開拓団のこめしゅ
画像引用元:上勝開拓団HP

 

「まずは一杯飲んでほしい」。
そんな思いで、2026年、上勝開拓団は「飲食店向けプラン」をスタートしました。
きっかけとなったのは、"まず一度飲んでもらうことの難しさ"。

「酒屋にうちのお酒が置いてあっても、なかなか飲んでいただけないんです」と仁木代表は率直に語ります。

そんな一方で、マルシェなどのイベントでは状況が大きく異なるそうで、
「マルシェでは必ず試飲してもらうんですよ。試飲して気に入ったら買ってね、という形なんですけど、そうすると大体買っていただけるんです」。

実際に口にしてもらうことで、上勝開拓団のお酒の魅力がしっかりと伝わるということを肌感で得たからこそ、「最初の一杯」を届ける場所として飲食店に大きな可能性を感じているのです。

そこで上勝開拓団では、飲食店向けの専用ランディングページを開設。 オンラインショップでの一般販売価格よりも利用しやすい価格設定で、6本セットから注文できる卸売プランを用意しました。

「飲食店でまず最初に1回飲んでもらって、少しずつ認知を広げていきたい」

居酒屋やレストランで偶然出会った一杯が、お客様と上勝開拓団のお酒をつなぐ入り口になる。そんな広がりを目指した取り組みです。

さらに、このプランでは飲食店向けに無料サンプルも提供しています。
まずは試してもらい、気に入った場合に仕入れを検討してもらう仕組みです。

「最初に登録していただけたら、無料でサンプルをお送りします。それで気に入ってもらったら購入していただく形です」という仁木代表の言葉からも、多くの飲食店に気軽に試してほしいという想いが伝わってきます。

上勝開拓団のお酒を応援したい方は、行きつけのお店に
「こんな面白いお酒があるんだけど、とりあえずサンプルだけ取ってみない?」
こんな一言が、同蔵のお酒だけでなく、上勝町の美しい自然や伝統を全国に広げる大きな一歩となる可能性を秘めています。

 

【上勝開拓団】
771-4501
徳島県勝浦郡上勝町大字福原字庵ノ谷27
TEL:090-2789-8577
MAIL:info@kaitakudan.net
HP:https://kaitakudan.net/
オンラインショップ:https://kaitakudan.base.shop/

上勝開拓団のこめしゅ(どぶろく)を紹介♪

どぶろく庵仁

どぶろく庵仁スペック
※どぶろく庵仁スペック

蔵のある「庵ノ谷(あんのたに)」に、人が集まるように。そして、代表自身の名である「仁」、そして「人(じん)」への想い。そんな願いが込められた1本です。

米は上勝町の棚田で育ったこだわりの米100%に、地元の湧水を使用するという、徹底的に地元の原料にこだわった造り。
またラベルデザインにも、この上勝町の美しい地形や風土が反映されており、ラベルには、谷あいにある集落から望む月のイラストが添えられ、
"街灯もない月明かりのもとの上勝町の静かな風景"を想像させてくれます。

さて、どぶろくというと、どろどろとした白濁した酒、というイメージが先行しますが、「どぶろく庵仁」は違います。
まずグラスに注ぐと、澄んだ上澄みの下に白濁したもろみが舞う。
口に含むと、驚くほどクリアでミルキーな甘み。と、すっきりとした酸味が喉を駆け抜け、さらに粗すぎず、細かすぎずに残された米粒が、舌の上で優しくほどける繊細な快感。まさに、米を噛み締めることができる酒です。

仁木代表曰く、
「この味わいは、女性にも飲んでいただける『どぶろく』を目指したというのもあります」。
「飲む美容液」とも呼ばれと言われている「どぶろく」。なかでも、すっきりとした甘みと適度な酸味があって飲みやすい「どぶろく庵仁」はうってつけの1本といえます!
もちろん、清酒などとは違う米の味わいを噛みしめたい日本酒ファンにも、ぜひ味わっていただきたい、上勝町のエッセンスが詰まったお酒です。

■どぶろく庵仁 スペック■

原材料 米(国産)・米麹(国産米)
使用米 徳島県上勝町産米100%
アルコール度 8度

つきのみゆこう

つきのゆこうスペック
※つきのゆこうスペック

幻の柑橘「ゆこう」がやさしく香る――
「つきのみ ゆこう」は、上勝町の棚田米で仕込んだどぶろくに、前述した地元特産の柑橘「ゆこう」を合わせた"フレーバーどぶろく"。

その味や香りは、「ゆず」や「すだち」ほど強い主張はなく、地元徳島では、古くから「香りユズ、酸味スダチ、味ゆこう」と称されてきたほど、やわらかな酸味とほのかな甘み、上品な香りが特徴。
今回の酒蔵留学で、まず一口飲んだ女性スタッフから出た一言目は「うまぁ~♪」。
思わず心の声が漏れてしまうほど(笑)

最初に柑橘のさわやかな香りが広がり、後からゆっくりと現れるのは、どぶろくならではの米の旨みとやさしい甘み。
果実のお酒というよりも、「どぶろく(酒)のおいしさを、ゆこうがそっと引き立てている」という表現がしっくりくる味わいです。
仁木代表も、このお酒について、
「同じ柑橘系で『ゆず』や『すだち』も出していますが、そちらはアルコール度数は7%で、こちらの『つきのみ ゆこう』のほうが低くて6%なんですけど、『ゆこう』のほうが、むしろお酒感を感じるんです」。

つまり、お酒らしい満足感があるのは、ゆこうの香りが穏やかだから。
柑橘の個性が前に出すぎず、どぶろく本来の風味がしっかり感じられるためなのです。

「つきのみ ゆこう」はフルーティーでありながら、どぶろくらしさもしっかり楽しめる一本といえます。
よく冷やして飲めば、ゆこうの爽やかな香りと米の旨みがより一層引き立ちます。

上勝町の棚田米と、地域に根付く幻の柑橘「ゆこう」。
上勝開拓団が掲げる、「こめしゅ」の新しい魅力に出会いたい方は、ぜひ一度味わってみてください。

■つきのみゆこう スペック■

原材料 米(国産)・米麹(国産米)
使用米 徳島県上勝町産米100%
アルコール度 6度

上勝開拓団Q&A

上勝開拓団が手掛ける「こめしゅ」とはどのようなお酒ですか?
上勝開拓団の「こめしゅ」は、どぶろくの常識を軽やかに飛び越える新感覚の米酒です。明治以降、家庭での醸造が禁止されたどぶろくを、現代的な視点と手法で捉え直し、米から作る酒は清酒だけでなく、酒米から作る酒だけが日本酒でないという原点を考え、「自由な酒造り」を目指しています。地域に根差した米本来の甘味や旨味、風土や作り手の個性を活かしつつ、モダンなアプローチを加えることで、その可能性を大きく広げています。
上勝開拓団の酒蔵「エルミタージュ・バレー酒ブリュワリー」は、どのような場所で酒造りを行っていますか?
エルミタージュ・バレー酒ブリュワリーは、徳島県上勝町の標高約400メートルの山あいにある「庵ノ谷(あんのたに)」という小さな集落にあります。築300年の古民家を活用し、上勝町の棚田で育てられた米と山の天然水を使用しています。この地は棚田百選にも選ばれた自然豊かな場所で、環境意識が高く「ゴミゼロ」を掲げる町としても知られています。
仁木代表が上勝町で酒造りを始めたきっかけは何ですか?
仁木代表が酒造りを始めたきっかけは、美しい棚田の保全と地域活性への想いです。移住後、眺めていた棚田で農家さんが事故で亡くなり、後継者がいないことを知った仁木代表は、この風景が失われることを危惧し、自ら米作りを始めました。米作りの収益性の低さから、付加価値をつけるために「自ら育てた米で酒を造る」という結論に至り、親しみやすい「こめしゅ」としてのどぶろく造りを目指しました。

まとめ

徳島県上勝町は、日本の棚田百選にも選ばれた美しい棚田の風景と、「ごみゼロ」の町として知られる自然豊かな地域。
そんな山あいの小さな集落で、新しいお酒づくりに挑戦しているのが上勝開拓団です。

拠点となるのは、築300年の古民家を活用した「エルミタージュ・バレー酒ブリュワリー」。
ここで酒造りを率いているのは、かつて東京でテレビディレクターとして活躍していた仁木啓介代表。
仁木代表が上勝町と出会ったのは、テレビ番組の取材がきっかけでした。
人口の少ない山間の町で地元の人々や自然と触れ合う中で、「人生で1番楽しかった経験だった」と移住を決意します。

移住後、事業を営みながら、失われつつある美しい棚田の風景を目の当たりにし、
「この景色を次の世代に残したい」という想いから米作りと酒造りを始めることになります。
そうして生まれたのが、上勝町の棚田米と山の天然水を使った「こめしゅ(米酒)」

上勝開拓団のお酒は、従来のどぶろくのイメージとは少し異なります。重たさやクセの強さではなく、思わずもう一杯飲みたくなるような、軽やかさと親しみやすさが最大の魅力です。
特に代表銘柄の「どぶろく庵仁」は、ミルキーでやさしい甘みとすっきりした後味が特徴。
どぶろくを初めて飲む人でも飲みやすい一本です。

さらに、上勝町ならではの素材を活かしたフレーバーどぶろくも見逃せません。
幻の柑橘とも呼ばれる「ゆこう」を使った「つきのみ ゆこう」、
そこにスパイスを掛け合わせた個性的な「恋の予感 Destiny」、
日本にわずかしか残っていない発酵茶・阿波番茶を使った「茶ぶろく」、
そして爽やかな柑橘感とほのかなスパイス感が楽しめる「どぶろく庵仁 山椒」など、
どれも上勝町に根付いた希少な農作物や風土や文化を感じさせるものばかり。

また、現在(2026年6月)、仁木代表は「まずは一度飲んでほしい」という想いから、
飲食店向けの卸売プランにも力を入れています。
無料サンプルの提供などを通じて、より多くの人が気軽に「上勝開拓団のお酒と出会える仕組み」づくりを進めています。

そんな上勝開拓団の一本のお酒の向こうに見えてくるのは、
上勝町の自然、人々の暮らし、そして地域を未来につなげたいという共通の想いです。
ただ美味しいだけではない。
土地の背景や物語まで味わえるのが、上勝開拓団の「こめしゅ」の魅力なのです。

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日本酒の美味しさに目覚め、すっかり虜になりました。
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