【福岡県宗像市・勝屋酒造】田中和博杜氏をご紹介!

勝屋酒造は日本神話で有名な宗像大社がある宗像市(むなかたし)にある伝統的な日本酒酒蔵です。

世界文化遺産に登録された神宿る島「沖ノ島」の御神酒醸造元でもあり、お酒の仕込み水にも、宗像大社の中津宮(なかつみや)のご神水を使用するなど、有難いお酒を醸しています。

今回は、その勝屋酒造の田中和博杜氏をご紹介します!

勝屋酒造 杜氏

田中 和博 さん

大阪府堺市出身の田中杜氏。自動車メーカーの販売員をやっていた時にアルコール発酵に興味を持ち、いつの間にか燃料ではなく飲料のアルコールを造っていたというこれまた異色の職歴をお持ちの素敵な杜氏さんです。

目次

  1. 勝屋酒造について
  2. 沖ノ島・宗像大社について
  3. 今回のお酒「沖ノ島」と神宿る島「沖ノ島」の関係について
  4. 宗像市でのお酒造りについて
  5. お酒造りに携わったきっかけ
  6. お酒造り・酒蔵経営において、最も辛かったこと
  7. お酒造り・酒蔵経営において、最も嬉しかったこと
  8. お酒造りに込める想い・将来のビジョン
  9. 最後に

勝屋酒造について

 勝屋酒造 外観

 勝屋酒造は、福岡県宗像市、標高369メートルの城山山麓の地にあります。寛政2年(1790年)初代山本善市は、勝屋を名乗り、年貢米による酒造りを始めました。

 

4代目当主山本弥五郎の明治6年頃に『筑前竹槍一揆』の際に暴徒が乱入し、酒蔵が打ち壊しの対象となり休造のやむなきに至るなど数々の危機もありました。

 

しかし、代々宗像大社への信仰篤く、その甲斐あって現在の安定した酒造りが続けられるようになりました。

 

酒名の『楢の露』は、宗像大社のご神木『楢の木』より頂いたもので、建立した永代献酒の誓碑は、今でも楢の木の傍に現存し、歴史を物語っています。

 

蔵人数名の小さな蔵ですが、ミネラル豊かな城山伏流水を使い、品質本位の酒造りに励んでいます。 全国鑑評会入賞をはじめ、品評会入賞歴も多数あります。

 

また、2015年主屋と煙突が国の有形文化財に登録されました。

沖ノ島・宗像大社について

入島禁止の世界遺産「神宿る島」宗像・沖ノ島を徹底調査!|九州への旅行や観光情報は九州旅ネット

画像:沖ノ島 (引用元:九州旅ネット)

宗像大社 世界文化遺産の聖地で浄化される旅 | たびらい

 画像:宗像大社 (引用元:たびらい)

宗像大社は天照大神の三柱の御子神(沖ノ島の沖津宮には田心姫神、大島の中津宮には湍津姫神、田島の辺津宮には市杵島姫神)をお祀りしています。

 

この三宮を総称して宗像大社といいます。ここ宗像の地は、中国大陸や朝鮮半島に最も近く、古代より外国との貿易や進んだ文化を受け入れる窓口として、重要な位置にありました。

 

特に沖津宮がお祀りされている沖ノ島は、九州と朝鮮半島とを結ぶ玄界灘のほぼ中央にあり、4世紀頃より様々な貴重な奉献品をささげて航海の安全を祈る祭祀が行われました。

 

島全体が信仰の場である「神宿る島」と言われ、厳に入島を制限するなど様々な禁忌により古代からの姿そのままを今に残しています。

今回のお酒「沖ノ島」と神宿る島「沖ノ島」の関係について

沖ノ島 勝屋

その神宿る島「沖ノ島」は、2017年に宗像・沖ノ島の関連遺産群は世界遺産登録され、一気に知名度が全国に広がりました。

 

40年前に当時の社長が、沖ノ島の宮司さんの許可をいただき、「沖ノ島」の名前のお酒を造るようになりました。

 

そして、この「沖ノ島」には、沖ノ島と関連が深い宗像大社中津宮のご神水を仕込み水の一部に入れており、とても貴重なお酒として造っています。

 

秋のお祭りの後の直会(なおらい)と呼ばれる食事会では、氏子さんから取り合いになるほど人気があるんですよ(笑)

 

人気の理由は、海の幸によく合うお酒だからだと思います。

そもそも太古の時代より、宗像の海鮮は有名であり、秋のお祭りの際には漁師さんが自分達でとったお魚やわかめなどを納めています。

 

それらと一緒にお食事される場合には、うちの「沖ノ島」は好まれますね。

 

それから余談ではありますが、近くの地島で採れる宗像のわかめは皇室に献上されるほどの代物で、旨味たっぷりの栄養分が高いわかめです。

 

そんな海鮮に合うお酒を一言で表すのであれば、濃醇辛口でしょうか。

海の幸の中でも、ぶり、あじ、ふぐに合うお酒造りを行っています。

 

今回は、その「沖ノ島」から、本醸造、純米、大吟醸をお送りしておりますが、同じ銘柄でも酒米が違ったり、製法が少しずつ違うので、全く異なる味わいを感じていただけると思います。

宗像市でのお酒造りについて

城山 369m~金山 317m 展望の良い低山縦走 (福岡県・宗像市) | 登山レポート | 登山用品・アウトドア用品の専門店 好日山荘

画像:城山(引用元:好日山荘)

基本的に弊蔵の仕込み水には、城山の伏流水を使用しています。

城山の伏流水は、中硬水といったところで、日本のお水にしては少し硬度が高いと思います。

 

またカルシウム成分が多いので、麹の酵素がよく水に溶け込みます。それによって、お米が溶けやすくなります。

だからこそ、濃醇で辛口になりやすいです。



宗像の気候は、昔は雪国ぐらいの大雪が降っていたそうですが、現在はそんなことは一切なく、かなり暖かくなっていますね。

これは九州全土のお話だと思いますが、その温暖化の影響で、温度を抑え込むのが大変です。

温度が高くなりすぎると、早く発酵しすぎてしまい、お酒造りにはあまりよくないので、温度の管理も杜氏としての重要な仕事の一部ですね。

お酒造りに携わり始めたきっかけについて

勝屋酒造 田中杜氏

もともとは燃料用のアルコールに興味があったんですよね(笑)

と言うのも専門学校に入る前には、自動車メーカースズキの販売店で働いていたこともあり、そのころに1リッター200円ぐらいまでガソリンの価格が跳ね上がったことがあって。

そのようなことから、燃料用のアルコールに興味を持ったんです。

 

だから、そのあとは専門学校でアルコール発酵について勉強しました。

 

それから、紆余曲折。今は燃料用アルコールではなく、飲料アルコールである日本酒を造っています。(笑)

 

入社して10年、5年間は前の杜氏さんの下で修行を積み、5年前に杜氏になりました。

お酒造り・酒蔵経営において、最も辛かったこと

 勝屋酒造 内観

やはり、生活のリズムが微生物のリズムになってしまうことですね。

微生物は寝ないので(笑)

今も泊まり込みでお酒造りをやることも多く、お酒造り真っ最中の時は結構辛いです。

 

今は色々道具を作って、それをやらないでもいいように少しずつ改善させていっています。

酒造り・酒蔵経営において、最も嬉しかったこと

勝屋酒造 ハンズオンローカルSAKE

やっぱり絞り機から流れてきたお酒を一番最初に試飲(堪能評価)することができることですね。

あれが一番美味しいんです!

 

あれだけは造っている現場の人間でしか味わえない味です。

お酒造りに込める想い・将来のビジョン

将来的には酵母に優しいお酒造りをしたいと思っています。

 

お酒のもろみの環境は酵母にとってはとても過酷な環境。

と言うのも通常は、酵母は酸素がある環境で生活をしていて、無酸素の環境はとてもきついんです。

 

そして、酵母によってアルコールは出されるものの、実は酵母はアルコールには弱いんですね。

だからアルコール度数14度ぐらいからは死に始めてしまう。

ですので、今後は酵母ができるだけ死なないように管理をして酵母に優しいお酒造りをしたい。

そうすることで、本当のお米の味が出せると考えています。

 

最後に

11月27日(土)19:00より今回ご紹介した田中杜氏に加え、勝屋酒造の新社長山本瑞 氏、そして宗像の知る人ぞ知るパン工房Green Grassの店長のスペシャルコラボで、オンラインイベントを開催!

神宿る島「沖ノ島」に捧ぐご神酒3種セットとガーリック・ラスクを一緒にお届けして、全国各地の日本酒ファンと共に一緒に乾杯します。

え・・!?日本酒にガーリック・ラスク?

意外な組み合わせですが、果たして本当に美味しいのかどうか?

あなたのお口でご検証ください!

1件のコメント

山下比呂志

いつも道の駅宗像で購入させていただいてます。28日に宗像大社に行きますが勝屋酒造は開けられますでしょうか?

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