オンライン酒蔵留学とは?
オンライン酒蔵留学は、おうちにいながら地方のお酒の作り手さんとダイレクトにつながって、一緒に乾杯できる日本酒通販サービスです。
作り手さんの想いや人柄も味わうことができ、日本酒を通して「人生の学び」や「新たなつながり」が生まれます。
離れて暮らす仲間と「たのしく学ぶ」ことで、いつものお酒がさらに美味しく味わい深くなっていきます。
今回で43回目となるオンライン酒蔵留学。
ご登壇いただいたのは新潟県上越市に蔵を構える竹田酒造店の十代目蔵元「竹田春毅」さん。
代表銘柄である「かたふね」の魅力や今後の展望などこの場でしか聞けないお話をしていただきました♪
第43回 オンライン酒蔵留学
■日時:5月18日(土)19:00~
■登壇者:竹田酒造店 十代目「竹田春毅」さん
■参加留学生:17都道府県から39名(内2名初参加)
竹田酒造店さんとのご縁は、私たちが2月に能登半島地震の支援視察で北陸に向かった時でした。
近隣の新潟県も地震の影響を広範囲に受けており、状況把握のため新潟県に赴いたところ、県内で一番最初に迎え入れてくださったのが竹田酒造店さんでした。
竹田酒造店の被害状況は、幸いなことに古酒用に保存していた一升瓶20本が割れる程度で済みましたが、それでも大変な状況には変わらない中、春毅さんは、私たちに蔵のことについて親切丁寧にお話しいただきました。
その真摯な姿勢にお応えするため、北陸応援シリーズ第3弾として今回の登壇が実現しました!
新潟県は、88の蔵元数と日本酒の一人当たりの年間消費量が日本一を誇る、言わずと知れた「日本酒王国」!!
ですが、実はハンズオンでは新潟県の酒蔵を取り上げるのはなんと今回が初めて!ようやく王国に辿り着いたといった感じです(笑)
そんな待望の新潟県の酒蔵さんをお招きした今回の留学は、下記の内容で行われました。
<前半>
・竹田酒造店についてご紹介
・1本目で乾杯&ペアリング紹介
・2本目で乾杯&ペアリング紹介
・3本目で乾杯&ペアリング紹介
・質問タイム
<後半>
・留学生同士でディスカッションタイム
【本音で語ろう!NEXT新潟】
・質問タイム
・まとめ
・次回予告
竹田春毅さんより興味深い取り組みについてのお話や留学生からするどい意見など、今回の留学もとても有意義な時間となりましたので、詳しくご紹介していきたいと思います!
竹田酒造店について
※画像引用元:竹田酒造店HPより
1866年(慶応2年)創業。
幕末の時代に竹田清左衛門が上小舟津にて酒造業を営んだのが始まり。
現在は九代目蔵元「竹田成典」さんが社長兼杜氏を務め、息子である十代目の春毅さんと中心にお酒造りに向き合っています。
新潟の日本酒と言えば、すっきりとした水のような「淡麗辛口」というイメージが先行しますが、竹田酒造店では創業当初から150年もの間、味のある旨口甘口の日本酒を醸し続けてきました。
その代表銘柄が「潟舟(かたふね)」です。
かたふねの由来は、創業当時、蔵の位置する場所が干潟地帯の漁船の船着き場だったことから起因しています。
現在でもその土地の特徴は変わらず、砂丘の上に蔵が建っていて、砂丘の中を何年も何年もかけて濾過された井戸水を使用することで米の甘い香りとふくよかな味わいが表現されます。
竹田酒造店のお酒造りのこだわりは【手を抜かないこと】。
一つ一つの作業を丁寧に行い、体で感じることで真摯にお酒造りと向き合えると考えています。
竹田社長曰く、作業を合理化することは可能だけれども、それをしてしまうと品質が落ちてしまう。
「手を抜かず丁寧に作業出来ること」
それこそが小規模の酒蔵の強みだそうです。
また、品質のこだわりには米作りにも伺えます。
竹田酒造店では、田んぼ一反につき8俵以上作らいよう農家と契約をしているのだとか。
これは、俵数が増えれば増えるほどお米に届く栄養が少なくなってしまい、お酒の品質にも影響が出てしまうためしっかりと取り決めが成されているようです。
こういった品質へのこだわりが認められて、かたふねは、「IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)」にて最高賞を3度受賞するなど地元のみならず世界でも愛される銘酒へと発展していきました。
■IWC受賞歴■
出品銘柄:特別本醸造かたふね
・2013年 IWC SAKE部門 本醸造カテゴリー トロフィー賞受賞
・2015年 IWC SAKE部門 本醸造カテゴリー トロフィー賞受賞
・2019年 IWC SAKE部門 本醸造カテゴリー トロフィー賞受賞
【竹田酒造店】
〒949-3114
新潟県上越市大潟区上小船津浜171
TEL:025-534-2320
HP:https://www.katafune.jp/
「辛口淡麗ブーム」にもブレずに甘口一筋を貫いた想い
※画像引用元:竹田酒造店HP
今から約30年ほど前の1990年代、「越乃寒梅」、「久保田」、「八海山」、「〆張鶴」などを中心に【淡麗辛口ブーム】が巻き起こり、新潟県の日本酒が全国に知れ渡ることになりました。
竹田酒造店がある新潟県上越地区では、もともと味のある旨口タイプの日本酒を醸す蔵が多かったのですが、ブームを境に端麗辛口に切り替えた蔵もあったようです。
当然、竹田酒造店にも端麗辛口の要望の声がありましたが、そんな世の中の風潮にもブレずに創業当初から変わらず旨口甘口の日本酒を貫いてきた背景には、かたふねを好んで飲んでくれるお客様が居たからこそでした!
ブームの中でも「かたふね美味しいよね」と言ってくれる地元や既存のお客様を大事にしていこうという想いが甘口一筋のポリシーを揺るがないものとしていき、春毅さんはその信念をずっと引き継いでいきたいと述べていました。
かたふねが甘口に適している要因には、使用している井戸水の水質も関係しています。
新潟県は軟水が多い地域とされていますが、竹田酒造店で使用している水は、ミネラル分が多い硬水です。
なぜ硬水なのかははっきり解明されていないみたいですが、硬水の方が発酵しやすい傾向があります。
こういった点を歴代の蔵元が理解していたからこそ信念を曲げずに甘口の日本酒を醸し続けてこれたのではないでしょうか!
「かたふね」が世界で認められた背景には「普段と変わらぬ」姿勢にあり!
無欲で挑んだ2013年
前述の通り、特別本醸造かたふねは「IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)」にて最高賞を3度も受賞しています。
その初挑戦の年が2013年でした。
知り合いから「海外の品評会があるから出してみなよ!」とお誘いを受け、最初はIWCに出るメリットを感じていなかったみたいですが、良い挑戦の場だと考え何気ない気持ちで「特別本醸造かたふね」を出品することに。
無欲の出品だったため、結果発表の日時なども気にせず出品したまま日々を過ごしていたら、知り合いの酒蔵から1本の電話が。
「竹田さんすごいね!1位獲ってるよ!!」
その知らせを聞いた竹田酒造店一同がポカーンとしたそうです(笑)
「まさかウチが最高賞を獲れるなんて…」
期待も何もしていなかった分、かなりびっくりしたようでした。
最高賞獲得後の反響は大きく、県外からの問い合わせがかなり多くなりIWCの偉大さと影響力に改めて驚いたとのことです。
連覇を目指した2014年
思わぬ快進撃となった2013年から連覇を目指すべく迎えた2014年シーズン。
無欲の昨年とは違い、連覇という目標が出来た竹田酒造店一同は、丹精を込めた渾身の特別本醸造かたふねを作り上げ、満を持しての出品に臨みました!
しかし、結果は箸にも棒にもかからず空振りに終わってしまったのです…
原点回帰した2015年
2014年シーズンは、最高の出来のお酒にもかかわらず賞を逃してしまった。
ここで竹田酒造店は一度原点に立ち戻ることに。
「何をすべきかではなく、どうありたいか。」
賞を獲るために飾られたかたふねではなく、「普段通り」のかたふねを仕込もうと決めて再挑戦。
すると見事にIWC SAKE部門のトロフィー賞に返り咲いたのです!
それ以来、竹田酒造店は「ありのまま」の姿勢で迷いなくかたふねと向き合っていき、2019年にも再度トロフィー賞を獲得するなど世界に認められることになりました。
みんなで乾杯!竹田酒造店おすすめ日本酒3選!ペアリングもご紹介♪
今回、竹田酒造店さんからはこちらの3種のお酒をご用意いただき、留学生のみなさんと共に乾杯しました♪
蔵元自伝のペアリングや留学生の感想を交えながらお酒に対する想いなどをお話ししていただいたので、それぞれご紹介したいと思います!
【1本目】 特別本醸造「かたふね」
竹田酒造店の中では生産量・出荷量が一番多く、「This is かたふね」と言えばこちらの特別本醸造というほど代名詞になっているお酒です。
日本酒度-3というだけあり、口に含んだ時にやわらかい甘さが膨らんでいき、しかし、のど越しはキレが良い、飲み飽きしないバランスの取れた味わいになっています。
麹米に使用している「越神楽」は、新潟県の酒蔵では4軒しか使用していない希少なお米です。
もともと、県内の酒蔵と農研機構の共同研究で開発されたお米で、縁あって竹田酒造店でも使わせてもらうことに。
非常に味のあるお米のため、かたふねの酒質にマッチしており、かれこれ5年ほどこの「越神楽」を使用しています。
逆に掛米で使用している「こしいぶき」は、県内ではスーパーなどで食用として普通に販売されているお米です。
新潟県では、こしいぶきを酒米として使用することが許可されているため掛米として使用しているとのこと。
「特別本醸造 かたふね」と相性の良いおつまみは!?
特別本醸造 かたふね ペアリング
- 鶏の照り焼き
- 肉じゃが
- さばの味噌煮
甘口のかたふねに合う食事は、やはり味が濃い目で甘じょっぱい料理に合わせるのがおすすめです!
ちなみに肉じゃがに関しては、春毅さんの大好物という完全な個人的な好みで選出していただきました!(笑)
「特別本醸造 かたふね」を飲んだ留学生の感想
「らっきょう」にはちょっと厳しいかなと思ったのが率直な印象です。
でも幅広く合わせられるお酒だと思います。
【2本目】 かたふね「はなじかん」
ラベルには、9:45を指した時計のデザインとともに「金曜日、午後9時45分のお酒。」と記載されています。
一週間の終わり(華金)にこのお酒を飲んで、疲れを癒やす・リラックスする時間にしてほしいという想いを込めて「はなじかん」と命名されました。
規格は純米吟醸。
割り水を一切していない低アルコール原酒です。
日本酒度-50の通り、非常に甘いお酒ですが、対照的に酸度が4.3と高いので、口に含んだ時にべたつく甘さではなくスッとキレが良い。
甘みと酸味のバランスを意識して造られていています。
はなじかん誕生のきっかけは、輸出先からの要望などもあり、九代目の竹田社長が「どうせなら究極の甘口のお酒を造りたい」と閃いたのが始まりです。
何か糸口がないかと模索していたところ、ワインの中でも濃厚で甘いアイスワインや貴腐ワインと出会い、そこから着想を得て、その味わいを日本酒で表現することに。
この狙いは、はっきりとした味わいが好みの海外の人々にハマり、輸出先でも受け入れられているようです。
また、はなじかんの究極の甘みと飲みやすさは、日本酒に抵抗がある方や若い女性などにも好評で、2021年には【ワイングラスでおいしい日本酒アワード 最高金賞】を受賞するほど人気を博しいます。
「かたふね はなじかん」と相性の良いおつまみは!?
かたふね はなじかん ペアリング
- クリームチーズ
- フルーツチョコ
チーズ系全般に合いますが、中でもクリームチーズの濃厚な酸味とはかなり相性が良いです!
フルーツチョコの甘さと果実味との相性も良く、やはり甘みと酸味のバランスがはなじかんとのペアリングのポイントのようです。
また、渋みのある果物との相性も良く、桃や洋梨などに合わせるのもおすすめ♪
「かたふね はなじかん」を飲んだ留学生の感想
一般的な低アルコールの日本酒は、酸味にクセがあり飲みにくさを感じるんですが、このお酒は全体的にきれいに味がまとまっていて、変に個性を主張していないので良いなぁと思いました。
今まで飲んだ低アルコールのお酒の中でピカイチです!
竹田酒造店さんの人柄や想いがお酒に表現されていると思います。
【3本目】 MANDOBA 刈上
MANDOBAは、新潟のデザイン会社『U・STYLE』と竹田酒造店がタッグを組み、クラウドファンディングでプロジェクト化され誕生した日本酒です。
雪深い里山、新潟県上越市安塚の山奥にある小さな天水田「万燈場」で農薬・化学肥料を使わないお米づくりが行われています。
『U・STYLE』では、この里山の自然の環境を後世に残すべく、収穫されたお米や木の実をケーキやお茶などに商品化して届ける【里山ボタニカル】というブランドを立ち上げました。
その一環として、万燈場で獲れた無農薬・有機肥料のお米を使い、酵母無添加の生酛造りで醸された日本酒を商品化。
こうして、すべて自然のめぐりによって造られた「MANDOBA」が誕生しました。
MANDOBAシリーズは、安塚の里山にある季節ごとの営みを表現した5種類を、その季節に合わせて販売されます。
春|芽出
初夏|田休
夏|出穂
秋|刈上
冬|越冬
※詳細はMANDOBA公式CEサイトでチェックしてみてください!
■MANDOBA 共通スペック■
規格 | 純米酒 |
---|---|
造り | 生酛造り |
使用米 | 五百万石100%(無農薬・有機肥料) |
精米歩合 | 70% |
酵母 | 無添加酵母 |
今回ご用意いただいた「MANDOBA 刈上」は、稲の刈り上げをイメージされており、秋口にリリースされます。
2度火入れをおこない、お米の香りのふくよかさを表現したお酒です。
「MANDOBA 刈上」と相性の良いおつまみは!?
MANDOBA 刈上 ペアリング
- 豚の角煮
- 麻婆豆腐
- 青椒肉絲
昔ながらの生酛造りで尚且つ原酒のMANDOBAは、味わいにパンチ力があるため、やはり肉料理や味の濃い中華料理に合わせるのがおすすめです!
特に中華料理に合う日本酒というのがなかなか見つからないので、是非MANDOBAとお試しください♪
創業以来、初の試み『生酛造り・無添加酵母』の醸造秘話
MANDOBAの開発にあたり、武田酒造店では、創業以降経験したことのない「生酛造り」及び「無添加酵母」というハードルの高いお酒造りに初めて挑戦しました。
なぜ生酛造りと無添加酵母を採用したのか?
MANDOBA開発の打診があった際、先方には無農薬・有機肥料で作られたお米の特徴を活かしたいというコンセプトがありました。
自然のめぐりによって作られたお米を使用するならば、お酒造りも自然な製法で!
余計なものを入れず、原料の力のみで醸すとしたらやはり生酛だろうということになり、そして、そこまでやるなら無添加酵母はどうですか?と提案が。
この提案を受けた春毅さんは、「正気ですか!?」と思ったそうです(笑)
酵母が入らないとアルコールが作れないため、お酒にならず、せっかくの貴重なお米を台無しにしてしまう恐れがあります。
それだけは避けたかった春毅さんは、どうしてもアルコールが出なかった場合は「どこかのタイミングで酵母は入れさせてほしい」と事前に先方へ伝えて、初の生酛造りと無添加酵母のお酒造りがスタートしました。
ちなみに生酛造りの知識を得るために「にいだしぜんしゅ」で知られる福島県の新井田本家へ蔵見学に行かれたそうです。
生酛造り挑戦中の心境は?
生酛造りの工程の一つで、「酛すり」というお米をすり潰す作業があります。
この作業によりお米がペースト状になった時点から香りの変化が生じ、それに戸惑ったのだとか。
はじめはチーズのような匂いだったのが、徐々にブルーチーズのような強烈な匂いに変化していった時には、「いよいよこれはダメかも…」と思ったそうですが、そこに追い水を足したらサッと香りが消え、アルコールが出てきてくれました。
結果的に無事にお酒にすることは出来ましたが、すべてが試行錯誤の不安だらけで始まった挑戦は、9割方ハラハラしていたそうです(笑)
初の生酛・無添加酵母の自己採点は?
春毅さん的には、初めてのMANDOBAに90点をあげても良いほど完成度は高かったとのこと。
生酛造りで酵母無添加なので、複雑な味わいになることを想像していたようですが、思いのほか味も香りもきれいにまとまってくれたことに納得のいく仕上がりのようです。
自然の力で造られるため味わいの再現性が難しい点もあるのですが、その年によって変化する味わいを楽しみながら今後もMANDOBAを醸し続けていきたいと語ってくれました。
MANDOBAの課題…
MANDOBAと同様のスペック(純米・生酛・精米歩合70%・原酒・720ml)の日本酒であれば、日本酒好きな方なら大体の価格を予想することが出来ると思います。
MANDOBAは、3,520円とその予想を上回る価格設定です。
この背景には、万燈場でのお米の収量に関係があります。
お米の収穫量は、一反につき大体8俵の収量が通常ですが、万燈場では一反につき3俵と半数以下の量しか収穫できません。
さらに無農薬・有機肥料と手間がかかっている分、MANDOBAの原価が上がるのは必然です。
春毅さんは、このようなストーリーを理解してもらった上で価格に納得してもらえることがMANDOBAの課題と捉えています。
また、スペックで価格がある程度決まってしまう日本酒業界の習慣も変えていきたいとのことでした。
「U・STYLE」との今後の取り組みは?
U・STYLEでは、今後、万燈場でのお米の収穫量を増やしていく予定があり、春毅さんとしては、そのお米を使用して「かたふね」の生酛造りにチャレンジしたいと考えています。
かたふねとしての生酛では、MANDOBAと差別化するため精米歩合90%や低アルコールなどスペックのアイディアは既にあるそうなので、来期以降の新登場に乞うご期待です♪
十代目の挑戦!「彩生」シリーズとは?
竹田酒造店では、現場責任者の杜氏は竹田社長が務めており、春毅さんと中心に酒質などを管理しています。
そんな中、春毅さんが酒質の設計やデザインを決めている独自のブランドがあります。
それがこちらの「彩生(さいせい)」シリーズです!!
2021年よりスタートした彩生シリーズは、かたふねでやっていないようなことにチャレンジしていくことをコンセプトにしており、毎年テーマを変えて新たな竹田酒造店の可能性に挑戦し続けています。
【ディスカッションタイム】本音で語ろうNEXT新潟!!
オンライン酒蔵留学の魅力の一つでもあるディスカッションタイム!
今回のテーマは『本音で語ろうNEXT新潟』ということで
・現在の新潟県の日本酒のイメージ
・竹田酒造店の今後に期待すること
この2つについて、留学生が4つのグループに分かれて本音ベースで意見を出し合ってくれました!!
それらの意見を是非ご紹介させていただきます。
新潟県の日本酒のイメージについて
- 居酒屋に置いてあるお酒のイメージ
- 「日本酒と言えばこれだよね」とすぐに思い浮かべる
- やはり端麗辛口のイメージが強い
- イメージではないですが、「NEXT新潟」という観点から、新潟SAKEダイバーシティを展開してほしい
竹田酒造店の今後に期待すること
- 新潟はラーメン王国でもあるので、ラーメンに合う日本酒を造ってほしい。
- 甘口一筋を誇りに、新潟全体の日本酒が盛り上がるように引っ張っていってほしい。
- スパークリングなど女性が好みそうな種類にチャレンジしてほしい。
- 季節ごとに販売されるMANDOBAを頒布会などにして、もっと飲めるようにしたら面白いんじゃないか。
- もっと県外に販路を広げてほしい。
竹田酒造店Q&A
今回の質疑応答タイムで挙がった春毅さんへの質問を一部ご紹介したいと思います。
- 竹田酒造店では蔵付き酵母を培養してみようなど考えていますか?
- 一応、今のところ生酛に挑戦した際に酵母は分離してもらっていますが、それ以外の酵母も培養するのも面白いかもしれないですね。
- はなじかんについて、こんなに飲みやすいのは何か特別な製法があるんですか?
- これは企業秘密なのでお伝えすることが出来ないんです(笑)
敢えて言えるとしたら、ある段階でひと手間加えてます。 - 普通、辛口は硬水、甘口は軟水と聞きますが、竹田さんの所は硬水にもかかわらず何故旨口甘口になるのでしょうか?
- なぜそうなるかというのははっきり分からないですが、社長が言うには、うちの水で辛口を造ると苦みや渋みが出る可能性があるみたいです。おそらく硬水だけど甘口に適している水なんだと思います。
- 上越地区の特別なおつまみはありますか?
- げんげ(幻魚)という深海魚やサメなどです。
- 春毅さんが最近飲んで美味しかった日本酒はありますか?
- 群馬県に営業に訪れた際に飲んだ「ゴリマッチョ」という銘柄が美味しかったです。
- お酒と関係ないですが、新潟県の上越と下越の位置関係が逆なのは何故ですか?
- 京都が都だった頃の名残で、当時は京都に近い方を基準に上○○と呼んでいたからです。
【竹田春毅さん】オンライン酒蔵留学に登壇してみた感想
今回がオンラインでのイベント初参加だったという春毅さんですが、留学生の知識の豊富さに感心される場面などもあり、皆さんとの交流を楽しんでいただけたかと思います。
後日、竹田酒造店のSNSでもオンライン酒蔵留学を楽しんでいる様子が投稿されていたので、私たちとしても登壇していただいて本当に良かったなと感じました!
まとめ
今回、竹田酒造店さんにご登壇いただき、信念を貫き続けることや着飾らず普段通りに仕事と向き合うことがいかに大事なことなのか改めて考えさせられました。
また、MANDOBAのように今後の日本酒の課題としてバックグラウンドも商品価値として認識してもらうことが重要なのかなと感じました。
留学生の皆さんもこれからの新潟の日本酒について真剣に議論してくれるなど非常に貴重な体験になったのではないでしょうか!
酒蔵さんとの交流もあり楽しい宵(酔い)になったと思います♪
春毅さんを通して、竹田酒造店の姿勢や社風などが感じ取れて今後も推していきたい酒蔵の一つとなりました!これからも新潟県の日本酒業界を牽引していってほしいですね!
春毅さん、留学生の皆さん、今回はご参加いただきありがとうございました!
また次回のオンライン酒蔵留学でお会いしましょう♪
参加後の感想まとめ
- 新潟の知らない酒蔵さんとそのお酒と出会えたこと
- 日本酒愛の強い人が、こんなにもたくさんいると知れたこと。
- 平均:4.3
- 平均:5.0
- 平均:4.3
- 来月もよろしくお願いします。
- 日本酒の文化を伝えようとする活動、いいと思います。
自分も好きなので、なんらかの形で参加できたらと思います。
知名度の低さは問題なのでは、と思いました。
<次回予告>第44回 オンライン酒蔵留学 松緑酒造・代表取締役社長 千田祐理子氏
■次回日時:6月29日(土)19:00~
■登壇者:
松緑酒造 代表取締役社長「千田 祐理子」氏
松緑酒造 取締役・テイスター「田代 尚志」氏
次回のオンライン酒蔵留学は、「六根」で有名な青森県の松緑酒造さんをお迎えいたします。
ハンズオンでは初の青森県の酒蔵さんです。
今年の4月から始まったハンズオンの企画「月間推し蔵ランキング」にて松緑酒造さんがたくさんの投票を得たのをきっかけにコンタクトを取らせていただきました!
社長である千田 祐理子さんとテイスターの田代 尚志さんにご登壇いただき、古き良き文化の残る酒蔵の話などをしていただきますので是非ご参加ください♪
つくり手さんと「つながる」
つくり手さんの想いを「のぞく」
自分たちの世界観を「ひろげる」
次回もハンズオンポーズで乾杯!
※過去のレポート記事はこちらから!!