【酒蔵社長・杜氏直伝】日本酒おつまみシリーズとは
・日本酒を飲むのは好きだけど、どんなおつまみと合わせればいいんだろう?
・いつも同じおつまみばかりで飽きてきてしまう…
・この酒質の日本酒にはどんな料理が合うのかな?
皆さん、日本酒を飲まれる際、こういった悩みに直面したことはないでしょうか??
私はめちゃくちゃあります!!(笑)
日本酒とおつまみの相性は、ハマればハマるほどお互いの味わいを引き立ててくれ、至福のひとときになり得る重要な要素だと思います!
ハンズオンSAKEでは、そのようなひとときを提供できるよう毎月行われているオンライン酒蔵留学にて酒蔵の方におすすめのおつまみを伺っています。
今回は、長崎県諫早市に蔵を構える【杵の川】の伝統酒「樽酒」と次世代のお酒「はじまりはじまり」に合うペアリングを教えていただきました!
長い歴史と様々な特徴を持つ杵の川は、最先端のトレンドを取り入れて常に進化している酒蔵。
そのマインドが反映された日本酒のおつまみを早速ご紹介していきます!!
ハンズオンSAKEのオンライン酒蔵留学とは

オンライン酒蔵留学は、おうちにいながら地方のお酒の作り手さんとダイレクトにつながって、一緒に乾杯できる日本酒通販サービスです。
作り手さんの想いや人柄も味わうことができ、日本酒を通して「人生の学び」や「新たなつながり」が生まれます。
離れて暮らす仲間と「たのしく学ぶ」ことで、いつものお酒がさらに美味しく味わい深くなっていきます。
今回のように直接酒蔵の方におすすめのペアリングメニューを聞けるのもオンライン酒蔵留学の醍醐味です。
※オンライン酒蔵留学の概要や予定などはこちらからご覧ください!
杵の川について

清酒「杵の川」「黎明」を醸す株式会社杵の川。
長崎県の交通の要所でもあり、有数の穀倉地帯である諫早市に蔵を構えます。
【良か人と良か酒を育む蔵】
をブランドミッションとし、地元の食事に合う食中酒を目指したお酒造りを行っています。
また、近年では、蔵の中に本社直売所である「蔵元ファクトリーきのかわよかよか」をオープンし、バーやギャラリーを併設するなどお客様と直接触れ合う機会を設けました。
定期的に蔵開きなどのイベントを行うなど【観光酒蔵】として魅力を発信し続けています。
杵の川4つの特徴
日本初の「四季醸造」

杵の川は、昭和36年(1961年)に日本で初めて四季醸造を稼働させた蔵であり、そのシステムを沖縄唯一の清酒蔵「泰石酒造」に届けた歴史があります。
四季醸造とは、文字通り「春夏秋冬」年間を通してお酒造りをすること。
一般的なお酒造りが温度管理の関係上、冬から春先にかけて仕込まれるのに対して、四季醸造は整った空調設備により季節問わず仕込むことが可能です。
長崎県唯一の樽職人

杵の川には長崎県で唯一の樽職人「一ノ瀬安史」職人が在籍しています。
もともとは杵の川に樽を納めていた一ノ瀬職人ですが、約20年ほど前、樽の需要低迷の影響により廃業することを決めていました。
その旨を伝えに杵の川を訪れたところ、当時の三代目蔵元の誘いを受け、入社することに。

熟練の技と職人のこだわりが込められた杉樽で造った「樽酒」は、毎年の蔵開きで非常に人気の高い商品で、杵の川を代表するお酒となりました。
そして、その実力はインターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)にてゴールドメダルを受賞するほど!!
長崎県初の女性杜氏

現在、杵の川の四代目杜氏を務めるのが瀬頭社長の妹である「瀬頭りつ子」杜氏。
これまで瀬頭社長の相棒として長年勤めていた田中杜氏が退職したのをきっかけに就任。
これにより長崎県では初の女性杜氏が誕生しました。
「杜氏チーム」として蔵人一丸となり、杵の川らしい地元に愛されるお酒造りを継承しているりつ子杜氏。
契約農家とのコミュニケーションを大切にしながら作り手の想いを込めてお酒やリキュールを造るなど、誰よりも“良か人と良か酒を育む蔵”を体現している蔵人と言えるでしょう。

2020年、杵の川では、りつ子杜氏や社歴の浅い若手社員を中心とした『新たな杵の川ファンづくり』を目指すプロジェクトが始動。
その名も【さけはしPROJECT】
「さけはし」には、若い世代への日本酒伝承の『懸け橋』となるという意味が込められており、焚火やキャンプをしながらお酒を飲むイベントを企画するなど様々なチャレンジを行っています。
インハウスデザイナー

杵の川に新たな風を吹き込んだのがインハウスデザイナーの「江口正和」さん。
もともとは印刷会社に勤めており、外部から杵の川の広報やプロジェクトを支えていましたが、勤続20年を節目に『日本の文化を応援したい』という気持ちから杵の川へ入社。
2023年10月1日(日本酒の日)には、新施設「蔵元ファクトリーきのかわよかよか」をオープンさせます。
180年の歴史ある酒蔵として地域に貢献したいという想いから「発酵観光」「観光酒蔵」をキーワードに、古い瓶詰工場兼倉庫をリノベーション。
老舗の建物や機械を残しつつ新しさを融合させた新施設には、地域特産品などが並ぶ蔵元直売所やギャラリー、バーカウンターが併設されており観光スポットとしての役割を果たしています。
【杵の川】
〒854-0056
長崎県諫早市土師野尾町17番地4
TEL:0957-22-5600
FAX:0957-24-5825
HP:https://www.kinokawa.co.jp/
オンラインショップ:https://www.kinokawa.shop/
※杵の川の詳しい記事はこちらからご覧いただけます。
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今回紹介する日本酒

今回ご紹介する日本酒はこちらの2種類!!
1. 杵の川 樽酒
2. さけはし 純米吟醸 はじまりはじまり
早速、それぞれの特徴とペアリングメニューをご紹介していきたいと思います!
「杵の川 樽酒」のペアリングメニュー

杵の川の樽職人が丹精込めて作った杉樽に漬け込んだ樽酒。
樽には奈良県の吉野杉を使用しており、おもわず『いい香り…』と口に出てしまうほど癒やされるような香り。
樽に漬け込むお酒は「普通酒」で、低アルコールで優しい甘みを感じながらも少しキレがある杵の川らしい酒質になっています。
杉の香りが口の中をさっぱりとさせてくれるので透明感がありスルスルと飲めてしまいます。
濃い目の味付けの料理との相性が良く食中酒としても楽しめるお酒です。
意外にも樽に漬け込んでいる時間は18時間~20時間程度とのこと。
これ以上漬け込むと杉のえぐみや油分が強調されてしまうため綺麗な樽香(たるか)を出すには1日経たない程度の時間が良いそうです。
この飲みやすさが、杵の川で一番の人気商品でありIWCゴールドメダル受賞の秘訣なのでしょう。
樽香をもう少し強くしたい時は、杉材の削りくずをティーバッグなどに入れてグラスに浮かばせると香りを一層楽しめるそうです♪
原料米 | 契約栽培の山田錦やレイホウの等外米 |
---|---|
精米歩合 | 75% |
アルコール度 | 14度 |
日本酒度 | -6 |
酸度 | 2.0 |
アミノ酸度 | 1.8 |
おすすめの温度帯 | 少し冷やして、常温 |
ペアリングメニュー

杵の川 樽酒 ペアリング
- 鰻の蒲焼
- 鯖の味噌煮
- 焼鳥タレ
杉の香りには殺菌効果やアロマ効果があると言われており、樽酒も口の中をさっぱりと洗い流してくれます。
そのため料理やおつまみがいつも新鮮で美味しく感じられるのが特徴で、味の濃いものと合わせるのがベストです!
鰻の蒲焼

諫早市は鰻が特産で、蒲焼との相性は抜群!!
諫早の蒲焼は「楽焼うなぎ」と呼ばれる江戸時代からの伝統を持つ名物料理。
焼いたあとに「楽焼き」という二重底になった独特な器を使い、蒸すのが特徴で、ふっくらとし、舌の上でとろける食感が絶品。
鰻の香ばしさと上品な杉の香りの共演は、飲み手の心を癒やしの時間へといざなってくれることでしょう♪
鯖の味噌煮

鯖の味噌煮もお酒のアテには最高の一品!
甘くて濃厚な味噌ダレとさばの旨味が、ほのかに甘みのある杵の川の樽酒とは好相性♪
杉の香りが青魚の生臭さを消してくれるので、旨味に集中して流し込む快感を楽しむことが出来ます!
焼鳥タレ

おつまみの王道「焼鳥」外せませんね!!
特に何年も継ぎ足された濃い目のタレで焼きあがった焼鳥は、素材とタレの旨味が凝縮されていて、無心に頬張りたくなります!
タレが少し焦げた香ばしい匂いと樽酒の上品な香り。
両者の香りだけで飲めてしまいそうですね♪
「さけはし 純米吟醸 はじまりはじまり」のペアリングメニュー」

杵の川の新しいプロジェクト『さけはしPROJECT』の商品企画第一弾で誕生したお酒。
日本酒に馴染みのない若い世代の架け橋になる「はじまり」をコンセプトにしており、飲みやすいように日本酒度-20に設計し、甘口でジューシーな純米吟醸に仕上げました。
また、これまでの日本酒の概念に縛られることなく、りつ子杜氏がハンバーガーやフライドポテト、スイーツなどに合わせられるお酒を目指し、リンゴ酸が特徴の『きょうかい酵母No.77』を使用して甘酸っぱい酒質になっています。
ストレートやロック、ソーダ割など多様性のある飲み方で楽しめるのもこのはじまはじまりの面白いポイントです♪

はじまはじまりのラベルデザインは江口さんによるもの。
中心部のシンボルマークは、『きょうかい酵母No.77』にちなんで、グリーンの正位置の『7』とピンクの逆位置の『7』を組み合わせています。
数字の『0(ゼロ)』に見立てたこのマークは、すべての始まりを意味します。
また、グリーンは日本酒、ピンクは造り手の想いをイメージしており、これらが組み合わさることで日本酒初心者との『懸け橋』が生まれるというストーリーが、このマークには含まれています。
原料米 | 諫早産山田錦100% |
---|---|
精米歩合 | 60% |
アルコール度 | 15度 |
日本酒度 | -20 |
酸度 | 3.6 |
アミノ酸度 | 1.8 |
おすすめの温度帯 | 5~15°(冷酒、常温) |
飲み方 | ストレート、ロック、炭酸水割、トニックウォーター割 |
ペアリングメニュー

さけはし 純米吟醸 はじまりはじまり ペアリング
- ミモレット
- ハンバーガー
- アップルパイ
優しいりんごのような甘酸っぱさを感じられる「はじまりはじまり」には洋酒系のおつまみと是非合わせてもらいたいです!
飲み方によってペアリングの幅が広がり、ファーストフードなどと気軽に飲めるのでホームパーティーやアウトドアにもピッタリだと思います♪
ミモレット

断面が明るいオレンジ色の丸いチーズ「ミモレット」。
チーズらしい噛み応えがあり、カラスミのようだと例えられるように旨味は十分。
おつまみとしては申し分ない役者です。
甘酸っぱい「はじまりはじまり」との相性も良く、リンゴ酸の華やかさと熟成されたチーズの味わいをちびちびと楽しみたいですね♪
ハンバーガー

ハンバーガーなどのファーストフードと気軽に合わせられるのも「はじまりはじまり」の真骨頂!!
肉肉しいパティにチーズ、ベーコン、レタスなどをバンズでサンドしたボリューム感あるハンバーガーにかぶりつきながら日本酒で洗い流す。
これからの日本酒ライフはこうなります!(笑)
甘酸っぱさのある「はじまりはじまり」は洋酒感もあるのでパンやお肉との相性は抜群!
是非色々な飲み方でファーストフードと合わせてほしいですね♪
アップルパイ

「はじまりはじまり」はスイーツとも合わせられます!
サクサクとしたパイ生地に包まれたとろとろのリンゴがほっこりするアップルパイは、リンゴ酸が特徴のお酒にベストマッチ♪
パイ生地とリンゴの二つの食感が楽しめるアップルパイには、どんな飲み方が合うのか?
自分の好みを探してみるのも面白いかもしれませんね!
日本酒をお家で飲むならオンライン酒蔵留学

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皆さんのご参加お待ちしております♪
オンライン酒蔵留学の流れ

①事前にお酒が届く!
・オンライン酒蔵留学をお申し込み後、ご自宅にお酒をお届け。
②オンライン酒蔵留学に参加!
・つくり手さんと乾杯!(ZOOMまたはYouTube LIVE)
・前後半に分けて皆さんと交流しながら推し蔵ポイントを探る。
③全国に飲み友達が出来る!
・オンラインで全国の日本酒ファンと情報交換し、飲み友達が出来る。
過去のオンライン酒蔵留学の様子をまとめたレポートは記事はこちらからご覧いただけますので、是非参考にしてみてください!
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